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メルセデス・ベンツC220Dワゴンアバンギャルド試乗インプレ

 

ステーションワゴンの中でも“あがりのクルマ”と言われているメルセデス・ベンツC220dステーションワゴンアバンギャルドに試乗しました。

 

 

ダイナミックさと高級感を備えたスタイリング

 

現行型のメルセデス・ベンツCクラスは2014年10月に登場し、2018年7月に改良点が6,500カ所というマイナーチェンジを行いました。

 

フロント&リアバンパーは刷新され、よりダイナミックなデザインとなっています。ヘッドライトの機能も強化されC220dワゴンアバンギャルドに標準装備される「マルチビームLEDヘッドライト」は片側84個のLED光源を個別に制御することにより、前走車や対向車のドライバーを眩惑することなく、広い範囲を明るく照射します。

 

 

さらに、最長650m先まで照射するウルトラハイビームも搭載することで、夜間の視界を確保してくれます。

 

試乗したC220dワゴンアバンギャルドにはオプション設定されている「AMGライン」を装着。フロントマスクはダイナミックさを強調し、18インチのAMG 5ツインスポークアルミホイールが高級感を演出しています。

 

 

インテリアは、黒を基調としており、エアコンの吹き出し口など随所にシルバー加飾を施すことによりクールでスポーティな雰囲気が漂います。

 

 

ダッシュボードセンターにはナビやエンターテインメントシステムの表示画面となる高精細10.25インチのワイドディスプレイを設置。加えてインストルメントクラスターをもつ12.3インチのCクラス専用デザインのコクピットディスプレイを採用。

 

 

速度計やタコメーター、ナビ、アシスタンスシステムなどの情報を表示できるほか、クラシック、スポーツ、プログレッシブの3種類の表示モードから好みに合わせて選ぶことができます。

 

C220dワゴンアバンギャルドの標準は人工皮革とファブリックのコンビシートですが、オプションのAMGライン装着車のためARTICOと呼ばれる人工皮革を使用したシートとなっています。肌触りも滑らかで、体をしっかりと支えてくれる優れたシートです。

 

 

 

高出力化されたディーゼルエンジンを搭載

 

試乗したC220dワゴンアバンギャルドに搭載されているエンジンはEクラスやCLSに導入されている最新型のディーゼルエンジンで、従来型のディーゼルエンジンより、高出力化された一方で振動、騒音も低減され快適さが向上しています。

 

 

搭載されている2.0L直列4気筒ディーゼルターボは最高出力194PS、最大トルク400Nmを発生します。高出力そして環境性能を高めるために、メルセデス・ベンツが開発したNANOSLIDEシリンダーコーティングを導入することで、摩擦を低減し、効率性が向上しています。

 

このディーゼルエンジンに組み合われるトランスミッションは9速ATで、JC08モード燃費は18.5km/Lを実現しています。

 

実際に試乗してみると、ディーゼルエンジン特有のカラカラという音が車内にいるとほとんど聞こえません。また、アクセルペダルを踏むと瞬時に反応して加速します。400Nmというトルクを1,600~2,800回転というレンジで発生、9速という多段化されたギアが常にトルクのオイシイ回転数をキープしてくれるので、追い越しや高速道路の合流も非常にラクです。

 

 

横揺れや縦揺れが少なく、疲れにくい

 

現行型Cクラスワゴンのサスペンション形式はフロントが4リンク式、リアがマルチリンク式。試乗したC220dワゴンアバンギャルドはアジリティコントロールサスペンションが標準装備。

 

 

足元はフロント225/45R18、リア245/40R18のラジアルタイヤを装着しています。リアの荷重変化が大きなステーションワゴンにもかかわらず、クルマは無駄な横揺れや縦揺れはほとんどせずにフラットに走行してくれます。運転していても疲れにくいですが、同乗している方も安心感がほかのクルマとは大きく異なると感じるはずです。

 

 

運転中の疲労を軽減する運転支援システム

 

先進の安全装備であるレーザーセーフティパッケージはオプション装備となっていますが、この運転支援システムを装着してこそ、C220dワゴンアバンギャルドの本当の能力が発揮されます。

 

 

試乗ルートの中に高速道路があり、走行中は運転支援機能を使用しました。過信は禁物ですが、アクセルやブレーキ操作に加えて、ハンドルの操作もしてくれるので、ドライバーの疲労度が違います。

 

 

フラットな乗り味、使い勝手の優れたラゲージスペース、燃費性能に優れたディーゼルエンジン。まさにC220dワゴンは現在のステーションワゴンの”あがりのクルマ”と言えるかもしれません。