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ランドローバー イヴォークとディスカバリースポーツ 街乗りならどっちがいい?

 

タフでありながらも高級感を持ったSUVブランド、英国のランドローバーが販売する車種の中で、街中で取り回しのしやすいサイズ感を持ったモデルとして人気なのがレンジローバーイヴォークとディスカバリースポーツ。

 

それぞれ登場から11年と8年が経過し、日本においても広く親しまれる2台となりました。

 

レンジローバーイヴォークはランドローバー社としては初となるコンパクトSUVとして鮮烈なデビューをしたレンジローバーファミリーの末弟、ディスカバリースポーツはそのイヴォークのプラットフォームやメカニズムをベースに開発されたディスカバリーファミリーの末弟です。

 

今回はこちらの2台を街乗りの視点で比較していきます。

 

 

■サイズ感や街中での取り回しはイヴォーク有利


 

※画像はレンジローバーイヴォークです。

 

まずは両車のサイズを比較してみます。

 

・レンジローバーイヴォーク

全長4,380mm×全幅1,905mm×全高1,650mm

 

・ディスカバリースポーツ

全長4,610mm×全幅1,905mm×全高1,725mm

 

こうしてみると、ショート&ローなレンジローバーイヴォーク(以下イヴォークと表記)と、居住性を重視したディスカバリースポーツというコンセプトの違いが見て取れます。

 

※画像はディスカバリースポーツです。

 

クーペ然としてコンパクトに見えるイヴォークですが、欧州規格の設計ということもあり思いの外ワイドで、全幅だけならディスカバリースポーツと同じ数値。

 

一方ディスカバリースポーツは全長、全高まで含めてSUVらしいスペックをしており、シャープなイヴォークとタフなディスカバリースポーツといった違いとなっています。

 

では、両車の取り回しの面ではどうでしょうか。

 

※画像はレンジローバーイヴォークです。

 

・レンジローバーイヴォーク

最小回転半径5.5m、ホイールベース2,680mm

 

・ディスカバリースポーツ

最小回転半径5.7m、ホイールベース2,740mm

 

このように、プラットフォームを共有しているもののホイールベースの違いにより最小回転半径に0.2mの差があります。

 

たかが20cm、されど20cm。

 

両車ともに見切りのいいボンネットを持っているとはいえ、狭所での方向転換などではイヴォークに軍配が上がります。

 

まとめると、イヴォークもディスカバリースポーツもコンパクトSUVを名乗る2台ですが、日本基準では大きめと言えるサイズ感です。

 

※画像はディスカバリースポーツです。

 

国産コンパクトSUVと同じように取り回すというより、「ランドローバーのコンパクトSUV」と思って運転するのが正解でしょう。

 

また、実際には短いフロントオーバーハングも手伝って、すんなりと街中を運転する事ができます。

 

 

■ラゲッジ容量ではディスカバリースポーツに軍配


 

※画像はレンジローバーイヴォークです。

 

次に、ドライブの快適さに直結する部分である居住性について比較していきます。

 

まず見た目にも明らかなように、頭上のスペースであるヘッドルームはイヴォークが973mm~1,013mm(オプションのパノラミックルーフ装着時)、対するディスカバリースポーツは1,003mm~1,021mm(同パノラミックルーフ装着時)とボディサイズと同じようにわずかながらディスカバリースポーツの方がゆとりがあります。

 

とはいえイヴォークの数値も決して低い訳ではなく、SUVらしい視界の高さと窮屈さのないポジションを与えてくれます。

 

また一番の違いとして、イヴォークは定員5名の2列シートなのに対し、ディスカバリースポーツには2座席分の3列目シートが存在し、最大7名乗車が可能です。

 

この辺りは設計思想の違いというか、全長の差がそのまま表れている部分でもあります。

 

※画像はディスカバリースポーツです。

 

ラゲッジ容量についてもやはりディスカバリースポーツの方に分があり、イヴォークの1,383L(リアシートをすべて倒した最大時、ラゲッジルームを液体で満たした場合)に対して実に1,794L(同)もの大容量。

 

大きなキャンプギアを載せたり、アクティビティに出かけたりといった時に力を発揮するスペックと言えます。

 

しかしながら、イヴォークのラゲッジ容量も使い切ろうと思ったらかなりのものを詰め込む必要があるほどのゆとりがあり、たとえば普段のお買い物や日常使いといったシーンでイヴォークに不足を感じることは滅多にないでしょう。

 

 

■意外な差がある燃費性能


 

※画像はレンジローバーイヴォークです。

 

それぞれ同じグレードであるP200の燃費を比較します。

 

・イヴォーク

8.9km/L(国土交通省審査値)

6.7km/L(市街地モード)

9.0km/L(郊外モード)

10.3km/L(高速道路モード)

タンク容量:67L

 

・ディスカバリースポーツ

9.6km/L(国土交通省審査値)

7.0km/L(市街地モード)

9.7km/L(郊外モード)

11.3km/L(高速道路モード)

タンク容量:67L

 

※画像はディスカバリースポーツです。

 

意外なことに、同一エンジンを積んでいるにも関わらず、各部分においてやや大柄なディスカバリースポーツの方がわずかにイヴォークを上回っています。

 

こういった部分はエンジンスペックのみでは決まらず、たとえば走行時の空気抵抗や、エンジンのマッピングやサスペンションの味付けの差による部分も大きいのが分かります。

 

 

■街乗りにおすすめなのは?


 

 

レンジローバーイヴォークとディスカバリースポーツは、プラットフォームを共有化する兄弟車でもありながら、それぞれに違った個性を持っています。

 

どちらの車種であっても街乗りにおいて大きな不便や差といったところは生じません。

 

最終的にはユーザーの好みで選ぶのが良いでしょう。

 

2台の性格の違いから言えば、取り回しの良さやカジュアルさ、クーペライクなスタイルで颯爽と街中を走りたいのであればレンジローバーイヴォーク、たくさんの荷物を積んでのレジャーや、友人とのお出かけまでを視野に入れるのであればディスカバリースポーツがおすすめです。

 

 

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