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世界初の自動車量産メーカー、プジョーの歴史を紹介

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世界最古の量産自動車メーカーであり、現代でもフランスを代表する自動車メーカーのひとつプジョー。その歴史を紐解けば、15世紀までさかのぼることができます。1889年に最初の自動車を生産したプジョーの歴史と、近年、記憶に残るモデルを紹介します。

 

 

 

プジョーの歴史

 

フランス東部の街モンベリアールには、15世紀にプジョー家が存在していた痕跡が残されています。もともと農家だったプジョー家でしたが、そのなかから職人や軍人、職工などを輩出すると同時に、地方の公職にも就いており、街の発展とプジョー家は密接な関わり合いがあったといわれています。

 

プジョー家に転機が訪れるのは、18世紀のこと。1734年に同家に生まれたジャン=ピエール・プジョーが、織物業をはじめるなど家業の工業化に取り組み、染物工場、搾油機、穀物製粉機などを遺産として残しました。

 

そして1810年、息子のジャン=ピエール2世とジャン=フレデリックらによって「Peugeot Freres Aines et Jacques Mailard-Salins」という会社を設立。残された製粉工場を製鋼所に変えました。

 

この製鋼所では、1日に100-150kgの鋼材を生産し、スイス、イタリア、トルコへも輸出されます。やがて生産される製品は多様化し、帯鋸、スプリング、コルセット用ボーン、傘フレーム、コーヒーミル、ライオンマークを刻んだ工具などに至ります。

 

工業界で名実ともに成功を遂げたプジョーを、自動車製造へと導いたのがアルマン・プジョーです。彼の熱意で、プジョーは1886年からチェーン駆動のギアを持った自転車を量産を開始しました。

 

さらに自動車に強い関心をもった彼は、自動車の生みの親のひとりゴットリープ・ダイムラーと接触。1890年には、プジョーブランド初のガソリンエンジン4輪自動車タイプ2を製造しました。

 

自動車黎明期からいち早く自動車製造業へと舵を切ったプジョーは、1896年に「Automobiles Peugeot」を設立。1900年を迎えるころには、年間500台もの自動車を量産する規模にまで達していました。

 

フランスの戦時体制に協力していた第一次大戦をへて、1929年には後のネーミングの祖となる201というモデルがデビュー。1934年には、6気筒モデルの601が完成します。

 

第二次世界大戦下、工場が占領および破壊されるなどしたプジョーですが、1948年に新しいモノコックボディを開発し、復活を遂げます。

 

その後、1974年にはシトロエンを吸収合併し、「PSAプジョー・シトロエン」に名称変更。さらに1979年には、クライスラーUKも傘下に収め、フランス最大の自動車メーカーに成長しました。現在は、「PSAグループ」として、プジョー、シトロエン、DSを製造販売。それぞれのブランドで、魅力的なモデルを送り出しています。

 

 

 

プジョーの代表車種

 

1890年にプジョーブランド初の自動車がデビューして以来、今日までにさまざまな名車が生まれています。今回はその一部と、現行型の注目モデルをピックアップして紹介します。

 

 

206

 

 

205の後継モデルとして、1998年のパリサロンでお披露目された206。デザインは、プジョーの社内デザインチームが手がけており、洗練されたフォルムが特徴でした。そのいっぽうで、206はWRC(世界ラリー選手権)でも活躍し、2000年から3年連続で優勝を記録。日本では手ごろな価格も手伝って大ヒットを記録し、プジョー・ジャポンの屋台骨を支えるほどでした。

 

206の貢献もあり、2000年のプジョー全体の年間販売台数は、171万台を突破しました。

 

 

208

 

206、207の系譜を受け継いだ208は、2012年にデビューしました。先代の207よりもオーバーハングを短縮するといったダウンサイジングを行ないつつ、室内寸法を拡大してコンパクトながら高い居住性を実現しています。

 

さらにアルミ部材を多用することによって、先代比100kg以上の軽量化にも成功。デザイン面ではフロントまわりが浮いて見えるフローティンググリルや特徴的なヘッドランプが特徴で、ボンネット先端に刻まれたブランドロゴを通る2本のラインは、ルーフを通りテールゲートまで伸びるという凝ったものになっています。

 

インテリアは、ヘッドアップインスツルメントパネルと呼ばれる楕円形の小径ステアリングを採用し、メーターを見下ろすという新スタイルを導入。エンジンはこれまでの4気筒に加え、のちのPSAグループの主力となるバランサーシャフト付き3気筒ユニットも投入されました。

 

 

406

 

 

1995年のフランクフルトモーターショーで発表された406シリーズ。セダンのほかに、ピニンファリーナが手がけたクーペと、ブレークと呼ばれるステーションワゴンが存在します。

セダンは映画監督のリュック・ベッソン製作による映画『TAXi』の主人公の愛車として登場。日本でも大ブームを巻き起こしました。

 

いっぽう406クーペは、「世界一美しいクーペ」と評される美しいデザインが特徴。すべてが専用設計となっていて、インテリアのダッシュボードパネルにはピニンファリーナのエンブレムが奢られています。この406クーペは、現在でも中古車が高値で取引されるほどの人気ぶりとなっています。

 

 

 

2008

 

3008に続くプジョーのSUVモデルとして、2013年のジュネーブショーでお披露目された2008シリーズ。208をベースとしたボディのサイズは、全長4,159mm×全幅1,739mm×全高1,556mm。エンジンは、ガソリンとディーゼルがあり、駆動方式はFWDのみ。

 

小径ステアリングとヘッドアップディスプレイ風メーターパネルを組み合わせたi-コックピットや、上位グレードにはグリップコントロールシステムを採用するなど、新しい時代のプジョーを感じさせる機能やデザインが盛り込まれています。

 

 

5008

 

 

初代5008はシトロエンC4ピカソのコンポーネンツを流用した3列シートのミニバンとしてデビュー。しかし2017年に発表された2代目5008は、SUVへと変化。プジョーの主力モデルとなりました。

 

この転換により、プジョーでは2008、3008、5008と、3種類のSUVモデルがラインナップされることになり、新しいプジョーのイメージ戦略にもひと役買っています。

 

 

自動車の製造に携わってから、130年近くが経過したプジョー。その歴史のなかには、ここで紹介しきれなかった記憶に残るモデルが、まだまだ存在しています。いまこれを読んでいるあなたは、プジョーといえばどんなモデルを思いうかべますか?