スーパーカーブームってどんなブーム?
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1970年代後半、当時少年誌に連載されたマンガ「サーキットの狼」が人気の火付け役となり、スーパーカーブームが起こりました。
そこに登場したフェラーリやランボルギーニといったスーパーカーの奇抜で未来的なデザインと、レーシングカー顔負けのスピードに少年たちは熱狂。
さまざまなグッズが販売され、日本中でイベントが開催されました。
そんな時代のヒーローとも言えるスーパーカーを紹介しましょう。
■ランボルギーニ・ミウラ

1963年にイタリアで創業したランボルギーニが、フェラーリに対抗するクルマとして1966年に発表したモデルが、ミウラでした。
フェラーリがまだフロントV12エンジン(GTB/4 デイトナ)だった時代に、3.9L V型12気筒エンジン(最高出力257kW(350PS)/7,000rpm)をミドシップに搭載したミウラのスタイリングは、当時ベルトーネに所属していたマルチェロ・ガンディーニによるもの。
スポーツカーらしい長いノーズを持ちながら、コクピット以後のバランスで破綻をきたしていないのは、長大なV12エンジンを横置きにしたことによるものです。
そのボディはアルミ素材をメインとしたモノコック構造で、乾燥重量はわずか980kg。
スポーツカーとして文句なしのパワー・ウェイト・レシオで、最高速度は280km/hと当時トップクラスの性能を誇りました。
ヘッドライトは、通常はボディ形状に沿って寝ており、使用時にポップアップするタイプになっています。
非常に美しいデザインに驚異的な性能という、まさにスーパーカーのお手本とも言えるモデルの登場に多くのマニアや富豪が魅了され、ランボルギーニは予想を超える注文を抱えることになりました。
ちなみにミウラは、スペインで有名な闘牛を生み出した牧場の名にちなんでおり、それ以降ランボルギーニのスーパーカーには闘牛に関連した名前が付けられるようになりました。
■ランチア・ストラトス

ランチア・ストラトスは、スーパーカーブームで人気のあった1台であるのは間違いありませんが、その存在は異色でした。
その理由は、多くのスーパーカーがV12エンジンをミドシップに搭載し、最高速度を競っていたのに対し、ストラトスはに搭載されたエンジンは、フィアット ディーノと共通の2.4L V型6気筒。
市販モデルの最高出力190PS/7,000rpm、最大トルク23.0kgm/4,000rpmと、なんの変哲もないもの。
また、当時はラリーのために新しくクルマを作るという発想はなく、市販車をラリーモデルとして開発していましたが、ストラトスはフィアットがラリー用に開発したスペシャル。
ミウラ同様、マルチェロ・ガンディーニが手掛けたスタイリングは、いま見ても斬新。
近未来的なスタイリングはストラトス(成層圏)というネーミングに違わぬものでした。
とはいえそのすべてが、ラリーで勝利するためのものでした。 その最たるものが、1,750mmの全幅に対して、一般的な軽自動車よりも短い2,180mmというホイールベースが組み合わせられていたこと。
直進安定性よりもコーナリングでの回頭性を意識した足まわりに、エンジンをミドシップに搭載。
そのハンドリングは恐ろしいほどクイックで、プロのドライバーでも真っ直ぐ走らせるのに手こずらせました。
かくしてストラトスは、圧倒的な戦闘力を引っさげて参戦し、まさに向かうところ敵なしの大活躍で勝利と次々と重ね、1974年から3年連続でWRCタイトルを獲得します。
その幅広で低い、戦闘機のような独特のスタイリングとアリタリアカラー、素人には到底手に負えない、しかしプロの手にかかれば圧倒的な戦闘力を持つストイックなマシン性能。
独特の成り立ちから市販モデルの生産台数がわずかであるという特異性から、希少価値の高いスーパーカーとして、マニア垂涎のコレクターズアイテムになっています。
■フェラーリ・ディーノ

イタリアのスーパーカーといえば、フェラーリをあげる人は多いでしょう。
ディーノは、エンツォ・フェラーリの長男で、若くして亡くなったアルフレード・フェラーリの愛称で、アルフレードがアイデアを出したV6エンジンを搭載していました。
ディーノは206GTとエンジン排気量がアップした246GTがあり、206GTに搭載されたエンジンは、当時のF2に参戦するため規定生産台数を満たすために、1967年から1969年にかけて生産されたものでした。
規定の生産台数を満たした206GTは、その後、より実用的なスポーツカーを生産・販売することを目的として開発が進められ、2.4Lに排気量を拡大したV6 DOHCに変更。1968年に発売されました。
エンツォ・フェラーリが「12気筒以外の市販車はフェラーリと呼ばない」としていたため、ディーノがフェラーリを名乗ることを許さず、エンブレムもディーノブランド専用のものが使用されています。
とはいえ、オプションでフェラーリの文字やエンブレムをディーノに取り付けることができたため、ディーノはれっきとしたフェラーリのスポーツカーであると言えますし、現代のフェラーリV8モデルの系譜へとつながる傑作でもあったのです。
かつてスーパーカーブームで人気となったモデルは、いま見ても美しく芸術的です。
その魅力は、今後も色あせることはないでしょう。




