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輸入車のディーゼルエンジンってどうなの?

 

ひと昔前まで、日本ではディーゼルエンジンというと、トラックなどのいわゆる「働く車」に搭載され、ばい煙や臭い、騒音などを撒き散らすイメージがありました。

 

しかし近年、欧州メーカーやマツダなどの努力によって、クリーンディーゼルが市民権を獲得。そんな中でもボルボは、プレミアム・ディーゼルを各モデルに用意しています。ここでは、ボルボのディーゼルエンジンを例にとって、輸入車におけるディーゼルエンジンについて紐解いていきます。

 

 

●ディーゼルエンジンとは?

 

経済性の高さなどを理由に注目を集めるディーゼルエンジンの特長を、少しおさらいしてみましょう。

 

まず1つは、燃費の良さが挙げられます。ディーゼルエンジンでは、シリンダー内でまず空気のみを圧縮し、高温となったところに燃料を噴射することで自然着火させて、動力を得ています。

 

圧縮行程において、空気のみが圧縮される構造であれば、混合気を圧縮するガソリンエンジンよりも圧縮比を高く設定することができます。熱力学上では、圧縮比が高くなれば熱効率が上がりますので、燃費性能向上が望めます。

 

また、高圧縮比は1回の爆発によるトルクが増大にも貢献し、低回転から高トルクを発生します。

 

さらに使用する燃料が安いことも、ディーゼルエンジンの特長です。ディーゼルエンジンで使用する軽油にかかる税金は、ガソリンよりも安く設定されています。

 

 

資源エネルギー庁の発表した2019年1月7日時点における店頭での燃料価格は、レギュラーガソリンが143.9円/L、軽油が124.8円/Lとなっていて、19.1円/Lの価格差です。

 

燃費が良くて、燃料代も安いとなれば、月々のランニングコストに影響しますから、ディーゼルが注目されるのも頷ける話なのです。

 

 

●驚きのドライビング性能と新技術

 

ボルボが提供するディーゼルエンジンは、ボルボ・プレミアム・ディーゼルと称され、日本では、V40 、V40クロスカントリー、S60、V60クロスカントリー、XC60、V90クロスカントリーに、最高出力190ps、最大トルク400Nmを発生しながら、約20km/Lという燃費(JC08モード)を達成する2ステージターボチャージャーを備えた2.0L のD4エンジンが用意されています。

 

 

ちなみに、ボルボ・プレミアム・ディーゼルには、日本に導入されるD4エンジンのほかに、出力の違うD2、D3、D5が用意されます。

 

いずれも低燃費でありながらパワフルでトルクに優れ、運転することの楽しみをドライバーにもたしてくれるエンジンで、世界最高水準の排ガス基準もクリアしています。

 

その性能を可能としているのが、i-ART( intelligent Accuracy Refinement Technologyという技術です。

 

インジェクター内部に搭載した高精度の圧力センサーによって、正確なタイミングで燃料を噴射できるように自動で調整するi-ARTが、ボルボ ディーゼルの優れた燃費性能と環境性能を実現しています。

 

ディーゼルは、圧縮した空気に燃料を噴射して自然着火をするというのは先にご説明しましたが、だからこそ燃料の噴射の量やタイミングを最適に制御するということが重要で、センサーは10万分の1秒単位で燃料噴射のズレを検知、修正して噴射することで、従来にくらべ5%の燃費向上と、クリーンな排出ガスを達成しました。

 

この技術は日本の部品メーカーであるデンソーとボルボが共同開発したものです。

 

日本でディーゼルエンジンといえば、かつては黒い煤をマフラーから吐き出すトラックがまっ先に思い浮かび、多くの人は敬遠していました。

 

ところが、技術革新によりクリーンな排出ガスが達成されたことで、ディーゼル本来の低回転から発生する強力なトルク、エンジンの静粛性、さらには経済性などの魅力が再認識されています。

 

ボルボに限らず、欧州の主要ブランドが近年ラインアップに加えているディーゼルモデルでも同様のことが言えます。ぜひ一度、クリーンディーゼルエンジンを搭載した輸入車に触れて、その魅力を体感してください。