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2020年に110周年を迎えたアルファロメオの歴史

 

世界には100年以上の歴史を誇る自動車メーカーがいくつも存在します。

 

イタリアを代表するブランドであるアルファロメオもその1つです。

 

現在は巨大な自動車ブランドFCAグループの一員として、そして2021年からは更に大きなステランティスグループに属するようになったアルファロメオですが、それまで一体どのような歩みをしてきたのでしょうか?

 

 

■当初の名前は「アルファ」


 

 

2020年に創立110周年を記念したアルファロメオですが、1910年の創立当初は「ロメオ」の名前はなく、「アルファ」のみでした。

 

複数人によってイタリア・ミラノに設立されたアルファの名称はロンバルディア自動車製造有限会社を意味する「Anonima Lombarda Fabbrica Automobil」の略称です。

 

アルファは初のオリジナルモデル「24HP」で設立初期からモータースポーツ活動を始め、その後もいくつかのモデルを新設します。

 

しかし、直ぐにアルファは負債を抱えるようになります。

 

理由は1915年にイタリアが第一次世界大戦に参戦したためです。

 

これにより、自動車の販売は低迷してしまいます。

 

この危機的状況を救ったのがニコラ・ロメオという人物です。

 

彼は鉱山用の機械や設備の製造を手がける実業家であり、第一次世界大戦によって成功を収めた人物でした。

 

アルファの再建を託された彼により、アルファは軍用品の製造を開始、エンジンコンプレッサーや弾薬、航空機エンジンの組み立てなどをメインに行い、対戦期をしのぎます。

 

第一次世界大戦が終わった翌年の1919年にアルファは再び自動車メーカーとして歩みをスタート、この時に社名を「アルファロメオ」へ変更し、エンブレムも「ロメオ」の文字が入ったアルファロメオロゴになりました。

 

 

■モータースポーツでの活躍で名を上げる


 

 

第一次世界大戦が終わり、アルファロメオとして新たな歩みを始めた同社は、設立初期同様にモータースポーツ活動に注力していき、ブランド力を高めていきます。

 

このようにモータースポーツ活動に注力していた1923年にアルファロメオの高性能モデルに付けられる四つ葉のクローバーのマーク、クアドリフォリオは誕生しました。

 

その由来はモータースポーツで勝利するために必要なのは優れたマシンとドライバー、そして「運」ということにあります。

 

ワークスチームでの活動をしていたアルファロメオは、優秀なドライバーを集めていたことも事実で、その中にはフェラーリの創設者であるエンツォフェラーリも含まれていました。

 

しかし、アルファロメオを再び経済不況が襲います。1929年の世界恐慌です。

 

これにより経営が大きく傾いたアルファロメオは、イタリア産業復興公社の参加となり、事実上の国営企業となります。

 

モータースポーツ活動は1935年にレーシングドライバーを引退したエンツォフェラーリが率いるスクーデリアフェラーリに託され、伝説的なマシンと勝利を生み出していきました。

 

アルファロメオとしての活動は航空機エンジンの製造などを行い、軍需産業としての色を強めていきます。

 

このようにして再建の計画が進められていたアルファロメオでしたが、第二次世界大戦の開戦によりその計画は打ち砕かれてしまいました。

 

また、軍需品を製造していたことで、攻撃の標的となり1944年10月20日の爆撃で本社工場は壊滅的な被害を受け、生産機能は完全に停止してしまいます。

 

 

■量産車メーカーとしての再建


 

 

終戦となり、パリ条約が調印されるとアルファロメオは事業を再開します。

 

戦後最初のモデルとして登場した豪華な6C2500は、現在まで続くアルファロメオ伝統の盾のような形をしたフロントグリルを採用していました。

 

以降高性能小型車と言われるジュリエッタを中心に、それまでスポーツカーや高性能GT 中心のラインアップから一転、セダンなども手がける量産車メーカーとしての発展をしていきます。

 

しかし、ジュリエッタをベースにしたクーペボディと高性能DOHCエンジンを搭載したスプリントや、オープンスポーツモデルのスパイダーなど、戦前のアルファロメオを忘れさせないスポーツモデルもラインアップされており、小型車ながら官能的な走りが楽しめるモデルは伝統となっていきます。

 

長らく国営企業であったアルファロメオの経営が大きく変わったのは1986年のことでした。

 

民営化される方針が決定し、同じイタリアの自動車メーカーであるフィアットに買収されることになります。

 

以降フィアットとフラットホームや主要部品の共有化が進んでいきます。

 

2014年にはフィアットがクライスラーを子会社化し、FCAグループという一大組織の一員にアルファロメオは属することに、更に2021年にはフランスのプジョーやシトロエンが属するPSAグループとFCAが経営統合。

 

これにより世界第4位の自動車グループが誕生することとなりました。

 

 

■モータースポーツのDNAが息づいている


 

アルファロメオの経営が単体で順調だった期間はわずかですが、それでも今日までブランドとして残っているのは、クルマとしての楽しさや魅力が存分にあるかでしょう。

 

アルファロメオのモデルの走りが官能的で魅力溢れると言われるのは、モータースポーツを起点とするDNAが息づいているからではないでしょうか?

 

 

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