小さいけれど、走りにとことんこだわった「アウディS1」をご紹介
アウディS1は、アウディのラインアップで一番コンパクトなハッチバックであるA1の高性能版として、2018年まで販売されていたモデルです。
小柄なボディにパワフルな2リッターエンジンを搭載し、アウディ伝統の4輪駆動システムで駆け抜ける。
今回は、そんなピリリと刺激的なホットハッチを紹介します。

■専用の18インチアルミホイールがやる気にさせる

S1のベースモデルとなる初代A1は、アウディらしいシンプルでスポーティなフォルムが特徴です。
大型のグリルやヘッドライトから一直線にリアに向かって伸びるプレスラインが、存在感とスタイリッシュな雰囲気を演出しています。
S1の全体的なフォルムは基本的にA1と同じですが、フロントボトムのエアインレットやアルミ調のドアミラーハウジング、専用18インチアルミホイール、4本出しのエグゾーストパイプ、S1バッジなど、高性能なSモデルであることを象徴する装備が印象的です。
ボディタイプは3ドアのS1と、5ドアのS1スポーツバックがあり、ベガスイエロー、ブリリアントブラック、デイトナグレー パールエフェクト、スクーバブルー メタリックが専用色として設定されています。
ボディサイズは全長3,990mm×全幅1,740(1,745)mm×全高1,425(1,440)mm、ホイールベースは2,465mm、最低地上高は115mmです(カッコ内はS1 スポーツバック)。
4mを切る全長は日本で乗るにも取り回しが良く、最小回転半径は5mとなっています。
タイヤサイズは225/35 R18です。
マニュアルミッションが選べるアウディ車は貴重

ベースとなるA1のインテリアを見ると、ボリューム感のあるダッシュボードパネルやドアトリム、丸型のエアコン吹き出し口など、コンパクトなボディの割にはスペースを使ったデザインとなっており、前席スペースは同クラスよりもややタイトに感じます。
S1はMTモデルしか設定されていないため、まず目を引くのはMTシフトレバー、そして専用のスポーツシート、S1バッジの施された、フラットボトムデザインの小径ステアリングホイールでしょう。
ドライバーを包み込むようなコックピットに加え、Sモデルのスポーティな装備は、気分を高揚させてくれます。
シルバーのステッチとエンボス加工でS1の文字がバックレストに刻まれたスポーツシート、ステンレス製のペダルキャップに合わせるかのようなメタル調の加飾もスポーティで、オプションのBOSEサラウンドサウンドシステムの搭載があれば、車内はさらに豪華な雰囲気になります。
2.0L 直列4気筒ターボエンジンとクアトロシステムの融合は最強

アウディのSモデルで一番の特徴といえば、そのパフォーマンスでしょう。
搭載されるエンジンは2.0L 直列4気筒ターボエンジンで、最高出力は170kW(231PS)/6,000rpm、最大トルクは370Nm(37.8kgm)/1,600〜3,000rpm、車両重量は1,360kgで、このビッグパワーを6MTとアウディ伝統のフルタイム4WDシステム、クワトロを使って路面に伝えます。
0-100km/h加速はS1で5.8秒、S1スポーツバックは5.9秒という速さ。スタートダッシュでも、タイトなコーナーが続くワインディングでも、ビッグトルク&パワーを持て余さない安定したトラクションは、クワトロシステムならではと言えるでしょう。
ベースモデルのA1がFFのみで、もっともホットなモデルでも1.4L TFSIの185PSエンジンであることを考えると、S1がいかに高性能モデルであるかが分かります。燃費はJC08モードで14.4km/Lと、2.0Lモデルであることを考えると決して悪くない数字です。
サスペンション形状は、フロントがマクファーソンストラット、リアが4リンク式となります。A1のリアはビーム式ですから、パワーアップと4WD化に合わせてスタビリティを向上させているところがポイントです。
さらに、ボタン一つで好みの特性を切り替えることができるアウディドライブセレクトも装備されています。
このモードにはAUTO(オート)、EFFICIENCY(効率)、DYNAMIC(ダイナミック)と3つありますが、エンジンやステアリング、ダンパー、サウンドなどの特性がそれぞれ変化します。
ダイナミックモードでは、エンジンのアクチュエーターや排気フラップの作動によって、エンジン音がスポーティになります。
現在はベースとなるA1が2代目になっているため、S1を新車で購入することはできませんが、ターボ4WD+6MTの痛快な走りを味わいたい方にはオススメの1台です。
新車価格は430万円からと、コンパクトカークラスとはいえかなり高額なモデルではありますが、中古車市場では価格もこなれてきていますから、程度の良いモデルをお探しなら今が狙い目です。




