『シトロエンの上級ブランド DSオートモビルズとは』
「DS」とは、2014年にフランスのシトロエンから独立して設立されたステランティス N.V.傘下の新しいブランドで、ただしくはDS AUTOMOBILES(DSオートモビルズ)という社名です。
その特徴はフレンチブランドらしい高級感と独特のデザインセンス。
そんな独自の路線を歩むフレンチブランド「DS」をモデルラインアップとともに解説します。
■DSオートモビルズはどんなプランド?

ブランド名の「DS」は、1955年のパリモーターショーで発表された“シトロエン DS”のコンセプトに由来します。
シトロエン DSは、まるで宇宙船のような先進的デザインと、ステアリングに連動するディレクショナルヘッドライト、フラットな乗り心地を実現するハイドロニューマチックサスペンション(油圧サスペンション)といった当時の最先端メカニズムの採用と、サヴォア・フェール(匠の技)の精神、知識、仕立てが反映された革新的なモデルとして話題になりました。
このDSのDNAを現代に蘇らせたブランドがDSオートモビルズであり、たとえばクラシックDSにも搭載されていたディレクショナルヘッドライトをLED技術で再現したり、ハイドロニューマチックサスペンションは、フロントガラスに装着されたカメラで前方の路面をスキャンし、これから通過する道路の凹凸を認識して乗り心地に最適化する「DSアクティブスキャンサスペンション」として引き継いでいます。
いっぽうインテリア(内装)は、車種・グレードにより装備は異なりますが、多数のピラミッドが連なっているように刻まれた精緻な文様“クル・ド・パリ”をモチーフにしたデザインや、精巧な作りのレザーシート、パールトップステッチ、クリスタルの操作ダイヤルなど、随所にサヴォア・フェールの精神が息づく仕様が特徴です。
このように大胆で革新的、そして美しさにこだわったモデルがDSオートモビルズの白眉でもあるのです。
■DSオートモビルズのモデルラインアップ
・ブランド中もっとも小さいSUV「DS3 クロスバック」

DS3 クロスバックは、全長4,120mm×全幅1,790mm×全高1,550mmというボディサイズのコンパクトサイズのクロスオーバーSUVです。
トヨタのヤリスクロスとほぼ同じサイズのボディは、柔らかな曲線で構成された彫刻的な造形で、SUVらしい安定感を感じさせるボトムセクションを持ちながらも、全体的に優雅でエレガントな個性を感じさせてくれるデザインです。
フロントグリルから羽根のように広がるDSウィングと、サイドのBピラー部分の跳ね上がったボディラインが、ほかには無い存在感をかもし出します。
パワートレインは100%電気自動車(E-TENSE:E-テンス)を筆頭に、1.5L 直4ディーゼルターボ、1.2L 直3ガソリンターボの3種類が用意されています。
・これぞフランス流ハッチバック「DS4」
ミドルクラスのハッチバックモデルDS4は、DSモデルに共通する美しくエレガントな雰囲気を持ちつつも、LEDヘッドライトのシャープなデザインと、両サイドを彩るデイタイムランニングライト、ワイド&ローのボディに直線的なプレスラインとクーペのようなスタイリングで、スポーティな印象のデザインに仕上がっています。
ボディサイズ全長4,415mm×全幅1,830mm×全高1,495mmと、車高が約1.5mもあるのでクロスオーバーモデルと呼んでも差し支えないかもしれません。
パワートレインは1.6Lガソリンターボ+モーターのプラグインハイブリッド(E-TENSE)と1.5L 直4ディーゼルターボ、1.2L 直3ガソリンターボの3種類です。
・DSの高級感が詰まった「DS7 クロスバック」

DS7 クロスバックは、ボディサイズ全長4,590mm×全幅1,895mm×全高1,635mm、ホイールベース2,730mmというミドルクラスのクロスオーバーSUVです。
フロントグリルを中心に左右に伸びるクローム加飾のDSウィング、そこにゆとりのある優雅な表情を作り出すLEDヘッドライトとDSオートモビルズらしいエレガントな雰囲気を基本にしながらも、立体的な造形の前後バンパー、アンダーガード風の意匠、ブラックのホイールアーチモールなどでSUVらしい安定感と力強さも合わせ持つデザインとなっています。
パワートレインは2.0L 直4ディーゼルターボと1.6L 直4ガソリンターボの2種類が用意され、トランスミッションは8速ATが組み合わせられます。

・ブランドのフラッグシップ「DS9」
DS9はDSオートモビルズのフラッグシップサルーンです。
フラッグシップにふさわしく、デザインは立体的な造形の大型グリルにDSウィング、ヘッドライトの両端から下部に伸びるシグネチャーランプ、リアのライトまでまっすぐに引かれたライン、なだらかなルーフ、車体同色のリトラクタブルドアハンドル、彫刻的な彫りの入ったリアコンビネーションランプがラグジュアリーでエレガントな雰囲気を感じさせます。
全長4,940mm×全幅1,855mm×全高1,460mm、ホイールベース2,895mmのボディサイズは、現行のフランス車では最大です。
パワートレインは、システム出力184kW(250PS)/360Nm の1.6L ガソリンターボエンジン+モーターのプラグインハイブリッド(E-TENSE)と、1.6L 直4ガソリンターボの2種類。
E-TENSEは、優れた燃費性能とゆとりのある走りを両立するとともに、EV走行の航続可能距離を最大65kmとして日常的な移動をカバーしています。
フレンチ・ラグジュアリーのトップブランドであるDSオートモビルズは、他の自動車メーカーの高級感とはひと味違った個性とこだわりを感じさせてくれるブランドです。
ここで紹介した現行モデルにくわえて、中古車市場では2019年にDS3 クロスバックと入れ替わりでカタログ落ちしたコンパクトハッチバック「DS3」も見つけることができます。

最先端で革新的な技術とともに、高級車の新しい解釈をぜひ一度味わってみるのはいかがでしょうか。




