アルテオンを頂点に据えたVWラインアップ
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ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン(以下VW)の創業は1937年。
ヒトラーの計画によって生まれた国民車(フォルクスワーゲン)を生産することから始まりました。
第2次大戦後、VWのタイプ1(ビートル)は、世界各国に輸出されると同時にブラジルやメキシコでも生産され、成功を収めます。

■VWの基礎を作った1970-1980年代
優れた耐久性と経済性で人気となったビートルですが、1960年代になるとさすがに設計の古さが目立つようになり、時代に合わせた新型モデルの開発が急務となっていました。
そこで、すでに買収していたアウトウニオン(現アウディ)の前輪駆動技術を活用した、まったく新しい小型車の開発がスタートします。
当時のヨーロッパで流行しつつあった横置きエンジン+前輪駆動(FF)のドライブトレインによる、コンパクトながら実用性も高い新型車「ゴルフ」は1974年に登場。
1976年には、生産開始からわずか31ヶ月で100万台目をラインオフするという成功を収めました。

そのいっぽうでゴルフの上級車種にあたるパサートと、コンパクトハッチのポロは、1973年と1975年に発売。
いずれもアウディの既存モデルをベースにした姉妹車でした。
ゴルフは、1980年にオープンモデルのカブリオを追加。
さらに1981年には、ゴルフのボディにリアトランクを追加したノッチバックセダンのジェッタ、1988年には1983年にデビューしたゴルフ2のコンパーネンツを使ったVW初のスポーツモデル、コラードと、ミドルサイズ以下のカテゴリーでラインアップを広げました。
■高級路線への足がかりを作った1990年代
1991年、ゴルフが第3世代へモデルチェンジ。
それまでのボクシーなスタイリングから一転、曲面を多用した柔らかいデザインになるとともに、ゴルフ初の2.0Lエンジン搭載やワゴンの設定など、ゆとりのあるライフスタイルに対応したモデルとなりました。
ゴルフの進化にともないジェッタは、名称をヴェント(北米を除く)に変更して1992年にデビュー。
ゴルフよりも落ち着いた外装と豊富なユーティリティ、充実した装備で差別化が図られています。
1995年になると7人乗りのMPV、シャランを投入(日本には1997年に導入)。
フォードとの合弁で開発されたシャランは、本格的なミニバンで、顧客の幅を広げることに貢献しました。
1996年に登場の4代目パサートは、アウディA4との姉妹車で、質の高い内外装や高級感のあるデザインとなります。
また2001年に実施された大掛かりなマイナーチェンジで、クロームメッキを多用化したインテリアとなり、このあたりからVWの高級化路線が加速していきます。
1997年、それまでよりも早いサイクルでモデルチェンジを行ったゴルフは、ボディの強度や内外装の品質を飛躍的に高めて高級路線へ転向。

そのゴルフと共通のプラットフォームを使ったNewビートルや、ヴェントの後継車ボーラ、最小モデルであったルポ (日本は2001年発売)の登場は1998年のことでした。
■ラインアップが拡充された2000年代
2000年代に入ると、VWアウディはプラットフォームの共有にくわえて、パワーユニットの共用化についても積極的に行われるようになると同時に、VWはモデルラインアップさらに拡充する施策を行います。
まず2002年にアウディ Q5と共通のプラットフォームを持つSUV、トゥアレグがデビュー。
ゴルフは2003年にフルモデルチェンジを行い、同年秋には共通のプラットフォームを持つ7人乗りの小型ミニバン、ゴルフ トゥーランを追加します。
また2008年にはトゥアレグよりもコンパクトなクロスオーバーSUVのトゥアレグ、2012年には最小のアップが市場へ投入。

さらに2008年のゴルフのモデルチェンジを皮切りに、2009年にポロ、2010年にシャランと、それぞれがモデルチェンジを敢行し、ラインアップを整えます。
■MQBなしには語れない現代のVWモデル

2010年代の大きなトピックは、従来のプラットフォームの枠を超えた高水準のクルマ作りに活用できる、まったく新しいアーキテクチャ『MQB』をリリースしたことです。
最高水準の強度を確保しながらセグメントを超えた車両開発・部品共有を可能とするMQBは、さまざまな自動車ブランドをグループ内に抱えるVWグループにとって、クルマ作りの基礎となる重要なモジュールです。

MQB採用第1弾は、やはりコンパクトカー界における“世界のベンチマーク”ことゴルフで、2012年に登場した7代目となります(日本では2013年に販売開始)。
この新しいモジュールによって高い走行性能や安全性を手に入れただけでなく、車両重量は先代モデルより100kg軽量化されています。
エンジンは1.2Lと1.4LのTSIのほか、GTIには2.0L 直噴ターボTSIが搭載されています。
新型パサートは2015年に登場。
立体的な造形のヘッドライトと優雅で伸びやかなデザイン、上質なインテリアなど、高級車としてのクオリティを大きく向上させています。
また、ゴルフ トゥーランも2代目へと進化。
ボディサイズとホイールベースを拡大したことにより、室内空間が広くなりました。

2017年には、コンパクトSUVのT−Rocと、フラッグシップモデルとなるアルテオンが登場します。
2020年に日本でも発売されたT-Rocは、存在感のあるデザインに4WDメカニズムで話題となり、日本仕様では2.0L TDI(ディーゼル)が設定されています。
アルテオンは、多段スリットの個性的なフロントグリルに20インチアルミホイールとフォルクスワーゲンらしからぬ迫力のスタイリングと、実用性の高いファストバックスタイルを融合させたデザインで、新たな高級車のカタチを提案していました。

翌2018年には、ポロがMQBを導入。
エンジンは1.0L 3気筒TSIに7速DSGが組み合わせられます。
フォルクスワーゲンのエントリーモデルという位置づけであるにもかかわらず、すべてのグレードにプリクラッシュブレーキシステム、ドライバー疲労検知システムなど、最新の安全運転支援機能が搭載されています。
VW最小のSUVであるT-Crossは2018年に発表され、日本には2019年に導入。
コンパクトで使いやすいサイズと300万円を切る価格設定で、注目の輸入SUVとなっています。
コンパクトで乗りやすい“国民車”をしっかり作ることで、信頼と実績を積み上げていったVWですが、現在は、人々のライフステージの変化に合わせて、さまざまなニーズに応えるラインアップが用意されています。
ドイツ車特有のしっかりした乗り味や洗練されたデザインを一度味わってみてはいかがでしょうか?




