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BMWのオープンカーはなぜロードスターとカブリオレに分けられているのか?

 

BMWのオープンモデルと言えばロードスターと表現される2シーターのZシリーズと、2、4、6、8といったクーペモデルをベースにしたカブリオレと表現される4シーターに分けられます。

 

なぜこのような住み分けがされているのか?

 

今回はBMWのオープンモデルのコンセプトに違いについて迫っていこうと思います。

 

 

■そもそもロードスターとカブリオレの違いとは


 

 

BMWのオープンモデルに触れる前に、オープンカーの名称を思い出してみましょう。

 

ロードスターやカブリオレはもちろん、コンバーチブルやスパイダーなど様々な種類があるはずです。

 

これらの名称にはそれぞれ意味があり、どの名称が付けられているかによって、そのオープンモデルの性格を表しているとも言えます。

 

名称の起源や由来などは様々ですが、一般的にスポーツ色が強いオープンモデルにはロードスターやスパイダー、ラグジュアリー色が強いオープンモデルにはカブリオレやコンバーチブルと名付けられる傾向があります。

 

 

■Zシリーズのロードスターはスポーツ色の強いモデル


 

 

まずはZ4などで用いられる名称、ロードスターに注目していきましょう。

 

基本的にスポーツタイプのオープンモデルに用いられる名称で、元来はサイドウィンドウがない2シーターのオープンモデルで指す名称でした。

 

そのため現代でもロードスターと名付けられたり、表現されたりするモデルは、4名乗車モデルであることは滅多にありません。

 

2003年に初代Z4がデビューしたときは、「革新的なデザインの新しいロードスター」と表現されており、デザインや走行性能など各ポイントでスポーティさがアピールされていました。

 

まずデザイン面に目を向けると、ロング・ノーズ&ショートデッキでワイド&ロー、さらにオーバーハングが短いスタイリングとなっており、伝統的なスポーツカーをイメージさせます。

 

インテリア(内装)に目を向けると、タイトで各種スイッチ類がドライバー側を向いていて、ドライビングに集中できる作りとなっています。

 

走りの面でもBMW伝統の50:50の前後重量配分に低重心なレイアウト、引き締められた足回りなどは組み合わされていて、スポーティな乗り味をドライバーに感じさせます。

 

Z4以外にも過去にはZ1やZ3、Z8といったロードスターをBMWはラインアップしていましたが、どのモデルもスポーツカーとしての色が濃いのが特徴です。

 

 

■優雅さと実用性が魅力のカブリオレ


 

 

続いてカブリオレについて紹介していきます。

 

元々カブリオレは幌を閉じると箱型セダンと同じレベルの快適さになるように設計されたオープンモデルのことを指しました。

 

元来カブリオレとは馬車の種類の一種であり、その名称は「馬1頭、2人乗り、2輪」の馬車に由来しています。

 

しかし、箱型セダンと同じレベルと快適さという点で、現代では後部座席を装備したオープンカーに用いられることが多いです。

 

BMWでカブリオレの名称を用いるモデルも、後部座席を備えています。

 

またクーペをベースにしているのも、専用ボディを用いているロードスターと異なるポイントです。

 

4シータークーペをベースにしたオープンモデルを、カブリオレと呼ぶ風潮は他のブランドでも見られます。

 

BMWの場合、たとえスポーツシリーズであるMにラインアップするオープンモデルでも、クーペをベースにしていればカブリオレと名称します。

 

特徴はなんといってもその優雅さです。屋根を開けても閉めても魅力的なスタイリングで、ロードスターとはまた違う良さが光ります。

 

BMWのクーペらしい走りの楽しさと実用性、そしてオープンエアの開放感、これらを全て兼ね備えている、ユーザーのワガママに答えるモデルがカブリオレなのです。

 

 

■ライフスタイルにあったオープンモデル選び


 

 

ロードスターとカブリオレ、同じオープンモデルながらスポーツカーとラグジュアリーカーという異なるキャラクターがあります。

 

硬派なオープンモデルでスポーティに風を楽しみたい方にはロードスターがおすすめです。

 

確かに2名しか乗ることができず、荷物もそれほど多く積むことはできませんが、運転での開放感は間違いないでしょう。

 

反対にオープンモデルで風を楽しみたいけど、日常での利便性も捨てがたいという方にはカブリオレをおすすめします。

 

クーペと同等の室内空間や荷室空間を誇りながら、気軽にオープンドライブを楽しむことが可能です。

 

自身のライフスタイルやオープンエアに求めるもの、様々な要素を踏まえて選ぶのが一番でしょう。

 

きっとその悩む過程も楽しいはずです。

 

 

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