ルノーのスポーツモデル「ルノー・スポール」とは?
フランスを代表する自動車ブランドであるルノー、そのスポーツモデルには「ルノー・スポール」というエンブレムが与えられます。
このルノー・スポールとは一体どのような存在なのか?
今回はルノー・スポールの歴史や特徴について紹介していきます。
■ルノー・スポールはルノーのモータースポーツ部門

一言で言えばルノー・スポールは、ルノーのモータースポーツ部門のことを指します。
そのため日本では、ルノーの既存のモデルをチューナップするメーカーワークスチューニングブランドというイメージを持つ方が多いかもしれませんが、F1やラリーをはじめとするルノーのレース活動も担当している部門なのです。
■2つのモータースポーツ集団がルノーの下に集結

現在のルノーの原点であるルノー・フレール社が設立されたのは1899年のこと。
そんなルノーは、最も歴史のある自動車メーカーの1つとしてよく取り上げられます。
ルノーは自動車黎明期とも言える、設立して間もない1900年代初頭からモータースポーツ活動を積極的に行ってきました。
しかし、ルノー・スポールがルノーのモータースポーツ部門として設立されたのは1976年と、割と最近の出来事なのです。
ルノー・スポールの設立には、フランスを拠点とするゴルディーニとアルピーニという2つの集団が大きく関係しています。
まずルノーと関係を深めたのはゴルディーニでした。
1937年に設立されたゴルディーニは、当時存在していたシムカという自動車メーカーと提携し、ルマン24時間レースやF1などで活動していました。
しかし、1956年からはルノーと提携を開始、以降数々のモデルを作り出し、1960年代に入るとラリーやヒルクライムレースでこの2社のタッグは大活躍を見せました。
そして1969年にゴルディーニはルノーの傘下に入ることとなります。
アルピーヌは1955年にレーシングドライバーであったジャン・レデレの手によって設立されます。
こちらはルノーの市販モデルを改良し、より高性能なレースバージョンを製作するなどし、活動をしていました。
ルマン24時間レースやサーキットレースで活躍を見せていましたが、何より代表的なのは、A110というモデルによるラリーでの活躍でした。
軽量コンパクトでRRレイアウトを採用していたこのモデルは、ラリーの世界で大活躍を見せ、1973年には世界ラリー選手権の初代チャンピオンに輝きました。
1973年にルノー傘下に入りルノー・アルピーヌとなりますが、その後もアルピーヌブランドからスポーツモデルを世に送り出しています。
■モータースポーツ界にターボ旋風を巻き起こす

ゴルディーニとアルピーヌというフランスを代表する2つのモータースポーツ集団が一緒になり、ルノー・スポールは1976年に誕生しました。
以降、サーキットやラリー様々なシーンで活躍を見せ、1978年にルマン24時間で優勝、1979年にF1で初勝利と輝かしい歴史を刻んでいきます。
そしてルノー・スポールがモータースポーツ界に大きな影響を与えた技術があります。
それはターボエンジンです。1977年にF1に初めてターボエンジンを投入したルノー・スポールは、1978年にターボエンジンを用いてルマン24時間レースで勝利、1979年にはF1で勝利しており、これはF1マシン初のターボエンジン搭載車の勝利となっています。
その後ターボエンジンはF1マシンでのトレンドとなっていくのですが、それはルノー・スポールが無ければ、実現しなかった歴史かもしれません。
■市販車にもルノー・スポールの名が与えられるまでに
こうしてモータースポーツ界で輝かしい活躍の歴史を誇るルノー・スポールですが、その情熱は市販モデルにも息づいています。
ルノー・スポールの名前が冠された初の市販車であるルノー・スポール・スパイダーは1996年に登場しました。
2シーターのオープンボディであるこのモデルは、ルノーの既存モデルをチューニングしたのではなく、2020年現在ルノー・スポール最初で最後のオリジナルボディモデルなのが大きな特徴です。
その後ルーテシアやメガーヌをベースに、ルノー・スポールの略称であるR.S.を冠したホットハッチを次々に登場させ、今日のルノー・スポールモデルたちへと続いています。
■ルノーの血統を最も体現したルノー・スポールモデル

ルノーと聞くとフランスの大衆車というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし、創業初期からモータースポーツ活動に力を注いできた、レース好きなメーカーなのです。
そんなルノーが送り出す、ルノー・スポール=R.S.のバッチが冠されたモデルは、最もルノーの血統が現れたモデルであるという見方もできるでしょう。
モータースポーツからフィードバックされたホットハッチが欲しい方はぜひルノー・スポールのモデルを検討してみてはいかがでしょうか?




