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完成度の高いオープンカー「SLKクラス」の歴史を振り返る

 

セダンからSUV、さらにはバンまでラインアップしているメルセデスベンツ。

 

その中でも最もピュアスポーツなモデルと言えるのがかつてラインアップされていたSLKクラスでしょう。

 

現在はSLCに名称を変更していますが、それまでどのような歩みをしてきたのか?

 

今回はその歴史を振り返っていきます。

 

 

■世界的オープンカーブームの中登場


 

 

SLKクラス誕生の背景には、1989年に登場したマツダロードスターの成功があります。

 

ロードスターの登場は世界の自動車メーカーにとって画期的なものでした。

 

それまでのオープンカーといえば故障や雨漏りが多く、日常的に使用するのは難しいモデルがほとんどで、その数も高価で限られていたのです。

 

しかし、ロードスターは既存のコンポーネントを上手く活用することで安価かつ丈夫に、そしてそれまでのオープンカーに比べ雨漏りしにくいという、オープンカーのイメージを覆すようなモデルだったのです。

 

結果、ロードスターは世界で大ヒットを記録。

 

これを見た世界の自動車メーカーは「比較的安価で完成度の高いオープンカーならば需要が見込める」と冷え切っていたと思っていたオープンカー市場に、需要があることに気づかされます。

 

こうして1990年代は多くの自動車メーカーからオープンカーが販売されました。

 

今回紹介するSLKも世界的なオープンカーブームの波に乗って1996年に登場しました。

 

 

■当時画期的だった電動ハードトップ「バリオルーフ」が話題となった初代


 

 

1996年にデビューした初代モデルの大きな特徴は、何と言っても電動ハードトップのバリオルーフです。

 

当時はまだ手動で開閉するソフトトップが多く、電動開閉も珍しかった中、電動開閉できるハードトップは本当にわずかしかありませんでした。

 

このバリオルーフは30秒を切る時間で開閉が可能で、クーペの快適性とオープンの開放感を兼ね備えるメカニズムとして注目されました。

 

販売価格は約500万円からでしたが、バリオルーフとその完成度の高さからその人気は高く、初年度は生産が追いつかなかったとも言われています。

 

日本に当初導入されたのは2.3Lスーパーチャージャーのみでしたが、後に3.2LグレードやメルセデスのスポーツブランドであるAMGがチューニングしたモデルなどが販売されました。

 

クローズドボディと比べると安全性が犠牲になりやすいイメージがありますが、昔から安全性にこだわりを持つメルセデスだけに、そこは抜かりありません。

 

フロントはもちろんサイドまで装備されたエアバッグといった他のメルセデスと同じ充実した安全装備はもちろん、横転時の安全性確保のためシート後ろのロールバーとフロントピラー内部にロールバーのようにパイプが入っていて、オープンカーならではの安全装備も備わっています。

 

 

■グレード選択が豊富になった2代目


 

 

2004年にフルモデルチェンジを行い、2代目となったSLKクラス。

 

何よりも特徴的なのがエクステリアデザインです。

 

特に「F1ノーズ」と言われるF1マシンをイメージしたフロントノーズは、同ブランドのスーパースポーツSLRマクラーレンを彷彿とさせます。

 

それ以外にも要所要所でシャープなエッジが効いており、先代よりも現代的で若々しいモデルへと生まれ変わりました。

 

SLKの特徴でもあるバリオルーフはさらに進化、開閉時間を22秒へ短縮し、トランクの開閉もリモコンキーで可能となり利便性が向上しました。

 

日本導入当初用意されたグレード2種類で、ノーマルグレードの3.5Lとともに導入当初から実質的トップグレードとなるAMGが用意されていました。

 

後に3.0Lグレードや1.8Lのエントリーグレードも用意され、選択肢の幅が広がった世代でした。

 

 

■マニュアルグレードも追加された3代目


 

 

2011年に登場した3代目、導入当初日本に用意されたグレードは、エントリーグレードの1.8Lと上級グレードの3.5Lで、先代モデルでエントリーグレードの人気が高かったことが伺えます。

 

AMGグレードは翌2012年にラインアップに加わりました。

 

バリオルーフは更に魅力的に進化し、ルーフを閉じた状態でもサンルーフのように青空を楽しめるマジックスカイコントロールパノラミックバリオルーフを装備。

 

ルーフの濃淡を調整し、気温や状況に応じて透明度を変えることが可能です。

 

また、それ以外にも首回りに温風を送るエアスカーフなどが採用され、オープンカーとしての完成度がより高められました。

 

2013年には日本市場で展開されているメルセデスモデルとしては久々のマニュアルモデルも追加され、パーソナルなスポーツカーとしての魅力も向上させました。

 

 

■快適なオープンドライブが楽しめるモデル


 

 

歴代のSLKを振り返ると、オープンカーとしての完成度の向上と、選択肢の拡大が一つのテーマであるように見えてきます。

 

電動ハードトップの先駆者であるSLKほど、快適にオープンドライブを楽しめるモデルはそう多くありません。

 

気になった方は是非一度その開放感と利便性の両立を体験してみるべきと言えます。

 

 

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