先代(7代目) VW ゴルフ Rとメガーヌ R.S.どっちが速い?
フォルクスワーゲン ゴルフの高性能版「ゴルフ R」と、同じくルノーの「メガーヌ R.S.(ルノー・スポール)」。
ヨーロッパの最速ホットハッチを競い合うライバル同士というわけですが、今回はそれぞれのスペック、データを比較してどちらが速いのか、解説していきます。
なおゴルフ Rの最新世代(ゴルフ8のR)は日本ではまだ発売されていませんので、先代(7代目)モデルのデータとの比較です。
■R専用装備と4WDで武装したゴルフ R vs サーキット走行を意識したチューニングのメガーヌ R.S.

7代目ゴルフに設定されたRモデルは、2014年2月に発売されました。
フォルクスワーゲンのスポーツモデルを手がける「Volkswagen R GmgH」によって生み出されたRは、新開発の2.0L 直4直噴ガソリンターボエンジンと4MOTION(4モーション・4WDシステム)、トランスミッションは6速DSG(デュアルクラッチ式)というパワートレインを搭載しています。
また、2015年6月には6速MTモデルを追加、また2017年5月にはゴルフのマイナーチェンジに伴い、エンジン出力の向上とトランスミッションを新開発の7速DSGに変更しています。
エクステリア(外装)にはバンパーやサイドスカート、クロームデュアルエキゾーストパイプ、インテリア(内装)には専用レザー3本スポークマルチファンクションステアリング、レザーシートなどスポーティで豪華な仕様となっており、見た目からも通常のゴルフシリーズとの差別化が図られています。

現行型のメガーヌ ルノー・スポールは、2017年のフランクフルトモーターショーで発表され、日本では2018年8月に発売が開始されました。
ルノー・スポールカーズとルノー・スポールレーシングが共同開発した1.8L 直噴ガソリンターボエンジンが搭載され、駆動方式はFF(前輪駆動)、トランスミッションは電子制御6速EDC(デュアルクラッチ式)という組み合わせになります。
ラインアップは、ベースグレードのR.S.の他にハイパフォーマンス版の「R.S. トロフィー」が設定され、こちらはより出力が高められたエンジンと、ダンパーやスプリング、アンチロールバーをよりハードなセッティングにした「シャシーカップ」が採用され、クローズドコースでの走行性能を高めています。
R.S. トロフィーには6速MTモデルも用意されています。
■猛烈な加速力のゴルフ Rと電子制御デバイスで固めたメガーヌRSの走行性能

ゴルフ Rに搭載の2.0L 直4ガソリンターボエンジンの最高出力は206kW(280PS)/5,100〜6,500rpm、 最大トルクは380Nm(38.7kgm)/1,800〜5,100rpmというスペックです。
しかし2017年5月のマイナーチェンジ時に、最高出力228kW(310PS)/5,500〜6,500rpm、最大トルク400Nm(40.8kgm)/2,000〜5,400rpm[MTは380Nm(38.7kgm)/1,850~5,700rpm]へとパワーアップしています。
マイナーチェンジ後仕様のパフォーマンスは、0-100km/h加速が4.6秒で、最高速度は267km/h(オプションのパフォーマンスパッケージを装着し、リミッター解除とした場合)となります。
強大なビッグパワーとトルクを受け止めるべく4WDシステムが採用されているほか、電子制御サスペンションのダイナミックシャシーコントロール「DCC」の搭載により、好みの設定を選択することが可能です。

メガーヌ R.S.に搭載の1.8L 直4ガソリンターボエンジンの最高出力は、当初205kW(279PS)/6,000rpm、最大トルクは390Nm(39.8kgm)/2,400rpmというスペックのユニットを採用。
2019年に設定された「トロフィー」には221kW(300PS)/6,000rpm、最大トルクは420Nm(42.8kgm)[MTは400Nm(40.8kgm)]/3,200rpmというスペックのエンジンが搭載され、2021年1月の改良モデルではR.S.とトロフィーにこの高出力のエンジンが搭載されることになりました。
パフォーマンスは、0-100km/h加速が5.7秒、最高速度は255km/hとなっています。
メガーヌ R.S.には、ハイパフォーマンスを引き出すテクノロジーとして、4輪操舵システムの「4コントロール」、様々な路面でしなやかな走りを実現するダンパー「4HHC(4輪ハイドロリック・コンプレッション・コントロール)」、パワーを確実に路面に伝えるサスペンション「ダブル アクシス ストラット サスペンション」、ドライバーの意思によりパフォーマンスを変化させる電子デバイス「R.S.ドライブ」などが搭載されています。
■それぞれのニュルのタイムは?

「自動車開発の聖地」として有名なドイツのニュルブルクリンクサーキット北コース(通称ニュル)では、多くのメーカーが自社のスポーツカーを走らせ、そのタイムを性能アピールとして活用しています。
ニュルは路面のミューが低く、大小様々なコーナーやうねりなど様々な変化があり、ゴルフ Rやメガーヌ R.S.のような普段使いもこなすコンパクトスポーツカーにとって、うってつけのトライアルコースとなります。
ゴルフ R(マイナーチェンジ後)のニュルラップタイムは8分10秒、一方メガーヌ R.S.は、軽量化とサスペンションの強化された特別仕様車「トロフィー R」というモデルではありますが、2019年4月5日にFF車最速となる7分40秒100というラップタイムをマークしています。
■どっちが速い?:サーキットならメガーヌ R.S./直線ならゴルフ R

サーキットのようなクローズドコースでタイムを競うような走り方であれば、メガーヌ R.S.の方が速いと言えるでしょう。
コーナリングスピードの向上を目指してシビアにチューニングされた足回りやメカニズムが功を奏し、ニュルでのタイムにもそれが表れています。
しかし0-100km/h加速ではゴルフ Rの方がパフォーマンスは上です。
4WDシステムによる確実なトラクションや低回転から太いトルクを発生させるエンジン特性によるものだと言えるでしょう。
もちろんどちらもコンパクトハッチバックカテゴリーの中では相当に高いパフォーマンスで、かなり高いレベルのドライビングスキルを持つ方が乗っても満足のいく走りが楽しめる、そんなポテンシャルを持つ2台です。
普段の街乗りからサーキットでの本格的なタイムアタックまで楽しめてしまうヨーロッパホットハッチの2台。
あなたならどちらを選びますか?





