走って楽しい!外車(輸入車)スポーツカー7選
■めくるめく輸入スポーツカーの世界

世界的にも知名度・人気が高いクルマを多数輩出しているわが国ですが、輸入車というのはメーカーによってこだわりや味付けもさまざまで、また国によっても設計哲学が異なったりするなどじつに面白いもの。
日本から世界へと視野を広げるだけで選択肢は、急激に広がります。
とくにスポーツカーは、欧米が得意とするジャンルです。
そんな海外生まれの魅力的な輸入スポーツカーを7台ピックアップしてみました。
■ポルシェ流のフラッグシップ哲学:ポルシェ 911

1963年、フランクフルトモーターショー。
356の後継として発表されたのが初代911にあたる901型。
プジョーが3桁の数字で101から909まで全て商標登録をしていたため、名前が901から911になったという逸話は有名ですね。
そこからモデルチェンジを経るごとに901→930→964→993→996→997→991→992と進化し、ハナの軽いハンドリングと強烈なトラクションという武器で第一線のスポーツカーとして君臨し続けています(AWDのカレラ4Sというグレードも存在)。
8代目911にあたる992型が登場したのは2018年のこと。
ホイールベースの延長や前後トレッドの拡大、電子制御の充実によってRRが持つ直線での不安定さやコーナーでのナーバスな挙動を抑え込み、「最新のポルシェが最良のポルシェ」という言葉通り、高い完成度で広く支持されています。
長年基本が変わらなくとも、フラッグシップとして進化し続ける世界的にも稀有なスポーツクーペです。
■時代と共に進化するスポーツクーペ:アウディ TT

1995年にデザインスタディとして発表されたモデルを、ほぼそのままのスタイルで1998年に発売したモデルがアウディ TTです。
ネーミングの由来は、アウトウニオン時代にゆかりのあったマン島ツーリスト・トロフィー(Tourist Trophy)で、歴史を重んじ、スポーツ性や俊敏性を表しています。
8N→8J→8Sと進化をしてきたTTは、2015年デビューの最新型が3代目にあたります。
フォルクスワーゲングループのプラットフォームに、アルミ外板を組み合わせた超軽量構造。
FFモデルのTTクーペから、最高出力400PS(294kW)、最大トルク480Nm(48.9kgm) を発揮する2.5Lの直列5気筒TFSIターボエンジンにフルタイム4WDのquattro(クワトロ)システムを組み合わせたTTSクーペまで、4タイプのパワートレインが用意されています。
デザインコンシャスなコンパクトなボデイと、卓越した走りが魅力のモデルです。
■英国流エレガントスポーツ:ジャガー Fタイプ

現在は、その活動をEVレースの最高峰であるフォーミュラーeにおいているジャガーは、1950年代からル・マン24時間耐久レースなどで活躍してきた、モータースポーツとは縁の深いメーカーです。
サーキットでその力を見せつけたかつてのCタイプとDタイプ、市販された美麗なスポーツクーペであるEタイプ。
そして新たなモデルとして2013年からジャガーが販売しているのがFタイプで、流線形の美しいロングノーズ・ショートデッキのボディはEタイプの現代的解釈です。
2020年のフェイスリフトによって切れ長のシャープなフェイスとなったFにタイプは、エレガントさに磨きがかかりました。
グレードによってさまざまな選択肢があるのもFタイプの特徴で、2.0L 直列4気筒に後輪駆動(FR)で軽快に走るベースグレードから、3.0L V6を搭載して豊かなトルクとパワーを楽しめ4WDも選択可能なR、そして5.0L V8スーパーチャージドエンジンで423kW(575PS)/6,500rpmものハイパワーを4WDで受け止めるタイプRクーペなど、多岐に渡ります。
自分に合ったFタイプを探すのもまた一興ですね。
■ジ・アメリカン・プライド:シボレー コルベット

戦後間もない1954年、C1と呼ばれる初代コルベットが登場しました。
欧州のクルマを意識した初代は、当初こそ3.9Lの直6エンジンを搭載していたものの、マイナーチェンジでハイパワーな4.3LのV8エンジンを用意。
このハイパワー仕様が現代まで受け継がれているコルベットの基本理念となりました。
その後、一気に近代的FRクーペとなったC2、マッスルカー全盛の世に放たれたC3、ハイテク装備と洗練されたデザインを纏ったC4、コーナリング性能を鍛え抜きレースで数々の栄光を記録したC5、アメリカらしさの原点回帰C6、環境性能とスピードを融合させた新世代マシンC7…と、コルベットはアメリカがプライドをかけて進化させてきたブランドなのです。
そして現行型のC8で、コルベットは伝統のFRレイアウトに別れを告げ、欧州のスーパーカーに対抗できるミドシップモデルへと生まれ変わりました。
6.2L OHV V8のエンジン形式と爆発的なトルク[637Nm(65.5kgm)/5,150rpm]というアイデンティティはそのままに高い運動性能を手に入れたコルベットは、最新の電子制御と優れた重量配分により、すべてにおいて歴代最高のパフォーマンスを手に入れました。
これが最新のアメリカン・プライドだ!と言わんばかりの1台となっています。
■オシャレで粋なフレンチクーペ:プジョー RCZ

フランスからは世界最古の自動車ブランドであるプジョーが2010年に発売したRCZをピックアップしました。
生産は2015年に終了していますが、いまでも根強い人気を誇る2+2クーペで、フランス流のしなやかな足回りと、使い切れるパワーが魅力の1台です。
同社のハッチバックである308をベースにリデザインされたRCZは、丸みを帯びたふたつに分かれる独特のルーフライン(ダブルバブルルーフと呼ばれます)と、それが醸し出すリアビューが非常に特徴的で、まさに唯一無二、唯我独尊の極致ともいえる姿をしています。
駆動系式こそFFのみとなっていますが、プジョーは前輪駆動を得意とするメーカーとあってハンドリングはシャープそのもの。
最強モデルRCZ Rに搭載されるハイパワー[最高出力199kW(270PS)/最大トルク330.3Nm(33.7kgm)]にも足回りは負けず、クイックな動きは欧州のレースシーンにおいても高く評価されていました。
残念ながら後継モデルは存在せず販売を終了してしまいましたが、いまこそ選ぶべきクルマのうちのひとつであることは間違いありません。
■イタリアンGTカーの頂点:マセラティ グラントゥーリズモ

フェラーリよりも歴史の長いイタリアのスポーツカーメーカーがマセラティです。
戦前から戦後の1950年代まで、モータースポーツの世界で輝かしい成績を残したマセラティは、フェラーリとはまた違ったクルマ作りでファンを獲得しています。
現在のスポーツモデルの頂点に立つのはカーボンモノコックのスーパースポーツMC20ですが、マセラティの魅力はそんな究極のスポーツモデルをも作り上げる技術力から生まれるGTカーにあります。
それがグラントゥーリズモです。
2007年にデビューしたグラントゥーリズモは、ピニンファリーナが担当したロングノーズの美しいスタイリングに、豪華でスパルタンなインテリアの組み合わせ。
搭載されるエンジンは、4.2Lまたは4.6LのV型8気筒で、いずれもフェラーリの工場で制作されたエンジンが供給されます。
駆動方式はFRのみですが、トランスミッションはモデルグレードにより、フロントのエンジンにドッキングされる6ATと、リアアクスルにミッションを分離したトランスアクスル方式の6速セミATが用意されます。
この違いにより前後重量配分は49:51から47:53とリア寄りになり、トラクション確保に有利なパッケージはスポーツドライビングで重要なリアタイヤの接地を高めています。
イタリア語でグランドツアラーを意味するグラントゥーリズモを名乗るマセラティのクーペモデルは、ひとたびムチを入れればスポーツカーに早変わりする2面性を持ったモデルです。
■ハンドリングは911よりも上!? ポルシェ ケイマン

2005年にボクスターの兄弟車として登場したポルシェ ケイマンは、エンジンをボディ中心に搭載するミドシップスポーツカーです。
ケイマンのエンジンは、初代と2代目までが水平対向6気筒で、2016年にデビューした718ケイマンからは、同じ水平対向の4気筒ターボになりました。
それに組み合わされるトランスミッションは、初期が5速のMTとATで2008年以降は6速MTとデュアルクラッチトランスミッションの7速PDKに変わっています。
インテリアのデザインは、フラッグシップの911カレラに通じる落ち着いたものですが、ミドにエンジンを搭載する関係で室内はタイトな印象。
しかし、そのことがかえってスポーティな気分を高めてくれるでしょう。
ハンドリングはエンジンをリアオーバーハングに搭載する911よりも優れているデビュー当初からといわれているケイマンは、ポルシェでスポーツしたいオーナーに人気です。
■魅力たっぷりの輸入スポーツの世界

スポーツカーは、セダンやSUVよりもそれぞれメーカーの個性が色濃く表れています。
ほかにも海外にはまだまだ魅力的なスポーツカーが存在しますから、探せばあなたにピッタリな1台が見つかるかもしれません。
自動車選びは一期一会。少し普段よりも広い視野で選んでみるのも楽しいものですよ。




