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リトラクタブルヘッドライトはなぜなくなったの?懐かしい名車も紹介

ボンネットの先端部から、ヘッドライトが出現する。

 

そんなギミックがたまらなくかっこいい、リトラクタブルヘッドライトを採用したクルマも、いまではすっかり見かけなくなってしまいました。

 

いまや懐かしさもあるリトラクタブルヘッドライトを、名車を交えて紹介しましょう。

 

 

■そもそもリトラクタブルヘッドライトとは?


 

 

普段使用しないときには、車体の内部に格納されているリトラクタブルヘッドライト。

 

一般的な自動車のヘッドライトが、フロントマスクの一部として固定されているのに対し、リトラクタブルヘッドライトは、点灯時のみ外部にライトが露出するため、普段は隠れた構造となっています。

 

そのため、エクステリアのスタイリングがシャープに見えるほか、空力性能に効果があるとも言われています。

 

ひとくちリトラクタブルヘッドライトとは言いますが、そのなかにはいくつかの種類があり、ヘッドライトユニットが電動や油圧などでポップアップする一般的なもの以外に、ライトユニットが回転するものや、ライトユニットに屋根のようなパーツが付いておりその屋根が跳ね上がることでヘッドライトが現れるもの、さらにヘッドライトが寝かされていて(空を向いた状態)使用時に立ち上がるものなども存在しています。

 

 

■どうして見かけなくなったの?


 

 

かつては、スーパーカーやスペシャリティカーが好んで採用していたリトラクタブルヘッドライトですが、いまではあまり見かけることがなくなりました。

 

それにはいくつかの理由が挙げられます。

 

まずリトラクタブルヘッドライトを動かすためには、専用の装置(配線やモーター等)が必要となり、そのぶんだけ部品点数や製造工程が増え、それが結果としてコスト増につながること。

 

安全性の問題で、車体の先端部につく重量物であるヘッドライトユニットが、衝突の際に事故を大きくする要因のひとつにもなりかねないこと。

 

またリトラクタブルヘッドライトはスポーツカーで見かけることの多いギミックでしたが、車両の先端部に重量のあるリトラクタブルヘッドライトのユニットがあることで、結果的として回頭性などヨー慣性モーメントに影響を与えることになり、スポーツカーとしての性能を低下させるということも言われてきました。

 

加えて、格納時に対しての使用時の空気抵抗が大きい、またユニットの故障によってリトラクタブルが開閉できず、夜間時にヘッドライトが使えないという恐れも考えられるでしょう。

 

さらに、灯火類の大幅な進化により、デザイン上問題だったヘッドライトをコンパクト化することができるようになったため、結果としてリトラクタブルにする必要がなくなったことも一因かもしれません。

 

 

■代表的モデル一覧


 

トヨタ 2000GT

 

1967年に発売されたトヨタ 2000GT。

 

美しいロングノーズの造形が印象的ですが、その流麗なデザインを引き立てているのがリトラクタブルヘッドライトです。

 

フロントノーズの先端にあるのはヘッドライトではなくフォグランプで、その後ろに格納されているのがヘッドランプという凝ったデザインでした。

 

いま見てもその美しさが際立つ、日本の誇る名スポーツカーです。

 

 

ホンダ NSX(初代)

 

ミッドシップレイアウトという方式にこだわり、1990年にデビューしたホンダのスーパースポーツ。

 

世界初のオールアルミ製モノコックボディ、1989年時に発表された800万円の車両価格など、さまざまな面で後の日本のスポーツカーに影響を与えた1台です。

 

そのスポーティな雰囲気づくりにひと役買っているのがボンネットに格納されるリトラクタブルヘッドライトでしたが、2001年のビッグマイナーチェンジによってヘッドライトが固定式に変更されました。

 

 

ランボルギーニ カウンタック

 

スーパーカーといえば多くの方が思い浮かべる名車中の名車もリトラクタブルヘッドライトを採用していました。

 

ウェッジシェイプと呼ばれるくさび状のボディ先端部に付いているのはフォグランプで、その後ろにリトラクタブルヘッドライトが格納されています。

 

ヘッドライトユニットは丸目4灯、で使用時になるとフロントマスクまわりの雰囲気は一変。

 

なおランボルギーニはこのカウンタックの前に発売していたミウラでも、起き上がるタイプのリトラクタブルヘッドライトを用いていました。

 

 

フェラーリ 365GT4BB

 

カウンタックのライバルとしても人気のスーパーカー、フェラーリ 365GTBBもリトラクタブルヘッドライトを採用しています。

 

こちらもウェッジシェイプされたフロントマスクに固定式のフォグランプをつけ、その後方にポップアップ式のリトラクタブルヘッドライトを搭載。

 

スーパーカーを代表するこの2台がリトラクタブルヘッドライトを装着することで、スーパーカーの代名詞的なものとなりました。

 

 

BMW8シリーズ(初代)

 

実用車のイメージが強いBMWにも、かつてリトラクタブルヘッドライトを搭載していモデルがありました。

 

その始祖となるのはBMW M1というスポーツカーですが、量販車として初めて採用したのが8シリーズでした。

 

1989年のフランクフルトショーで発表された2ドアタイプのラグジュアリークーペです。

 

リヤビューはBMWらしいデザインのいっぽう、リトラクタブルヘッドライトを搭載した個性的なフロントマスクは、発売当初から多くの話題を集めました。

 

現在では、ほとんど見かけることのなくなったリトラクタブルヘッドライトですが、当時はさまざまなメーカーのスペシャリティカーが採用していました。

 

20世紀に流行したトレンドのひとつとして、懐かしさを誘うリトラクタブルヘッドライト装着車に魅せられるというファンも多いといいます。

 

中古車選びで迷ったら、リトラクタブルヘッドライト装着モデルに注目してみるのも面白い思います。

 

 

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