クーペの耐候性とオープンの開放感が魅力。メタルトップのオープンカー
メタルトップオープンカーのメリットと言えばルーフを閉めた状態では普通車と同じ感覚で乗れることではないでしょうか?
ソフトトップのように幌にいたずらされたり破かれたりという心配もなくなりますし、青空駐車による幌の劣化を心配することもありません。
今回はメタルトップを持つオープンカーを5車種、ピックアップしました。
■3シリーズのクーペ版。BMW4シリーズ
BMW 4シリーズカブリオレは、4人乗りのオープンカーでクローズ時は、知らない人からみれば通常のクーペです。
その流麗なスタイリングは、オープンカーであることを忘れてしまうほど完成されています。
ボディサイズは全長4640mm×全幅1825mm×全高1385mmと、日本の道路事情にもぴったりのサイズ感。
Bピラーは存在しないので、オープンカー時にサイドウインドウを全開にすると、横で遮るものはなにもありません。
パワートレインは、3.0L直6DOHCターボエンジンで、最高出力240kW(326PS)/5,500rpm、最大トルクは450Nm(45.9kgm)/1,380〜5,000rpmと、スポーツカーにふさわしい力を発揮します。
またJC08モード燃費は12.3km/Lと、エンジンスペックに関わらず良好な燃費を実現しています。
車体価格は978万円~となっています。
■中古車ならBMW3シリーズも狙い目
3シリーズは2014年まで設定されていたモデルで、全長4,610mm×全幅1,780mm×全高1,385mmと、後継の4シリーズよりも若干小ぶりです。
ほぼ一直線のショルダーラインは、ゆっくり走っても画になるエレガントな印象です。
ひと世代前のスタイリングですが、存在感では負けていません。
ルーフは約22秒で格納でき、トランク容量はルーフを閉じた状態で350L、オープン時は210Lとなります。
後部座席はトランクスルー機能付きなので、スキーなどの長尺物の収納にも対応していますから、冬場でも活躍してくれるでしょう。
エンジンは3.0Lの直6ターボで、最高出力225kW(306PS)/5,800rpm、最大トルク400Nm(40.8kgm)/1,200rpm、JC08モード燃費は9.8km/Lをマーク。
当時の新車価格は815万円~でした。
■名車SLKの後継。コンパクトオープンの代表メルセデスSLC
SLCは2シータースポーツカーで、SLKの後継にあたります。
メラルトップの電動格納ルーフはバリオルーフと呼ばれ、スポーツクーペの美しいラインを崩すことなくオープンエアを実現。
約40km/hまでであれば走行中でもルーフの開閉を行えます。
ボディサイズは全長4,140mm×全幅1,845mm×全高1,305mmと、横幅はややありますが、全長はコンパクトカーと同等の長さで日常でも扱いやすいサイズです。
SLC 180のエンジンは、1.5Lのガソリンターボで、最高出力115kW(156PS)/5,300rpm、最大トルク250Nm(25.5kgm)/1,250rpmをそれぞれ発生。
燃費は、JC08モードで14.9 km/Lとなっています。
驚くような速さはありませんが、ダウンサイジングターボの恩恵で1,250rpmという低回転域で最大トルクを発生することができるので市街地でもメリハリの効いた走りが可能です。
車体価格は568万円~とメルセデスベンツのスポーツカーということを考慮すれば手の届きやすい価格帯ではないでしょうか。
■知っている人は少ないVW イオス
フォルクスワーゲンのイオスは、ガラスルーフを有する4人乗りのオープンカーで、曲線を活かした滑らかなルーフラインが美しい1台です。
日本国内では2006年から2009年という短期間のみ販売されました。
同社のミドルサイズセダンであるパサートをベースに作られたボディサイズは、全長4,410mm×全幅1,790mm×全高1,435mm。
日本国内でも扱いやすい大きさです。
通常メタルトップのオープンカーの場合ルーフは3分割がスタンダードですが、VWは居住性と視界を確保するために、5分割式を採用していました。
パワーユニットには2.0Lのインタークーラー付ターボエンジン。
最高出力140kW(200PS)/5,100-6,000rpm、最大トルク280Nm(28.6kgm)/1,800-6,000rpm。当時の新車価格は444万円~でした。
■日本代表メタルトップ。レクサス IS250C
IS250Cはレクサスの高級セダンISシリーズをベースとしたカブリオレモデルで2014年まで販売されていました。
ボディサイズは全長4,635mm×全幅1,795mm×全高1,415mm。
メタルトップを採用することで、クーペの美しさとオープンエアの爽快感を両立させています。
フロントウィンドウを短めに設定することで、オープン時の開放感を高めるという、小ワザもISのこだわりです。
ラゲッジスペースはルーフを閉めた状態であれば、553Lを確保しており、9インチのゴルフバッグであれば2つ収納可能です。
パワーユニットは2.5LのNAエンジンで、最高出力158kW(215PS)/6,400rpm、最大トルク260Nm(26.5kgm)/3,800rpm。JC08モード燃費は10.6km/Lでした。
当時の新車価格は495万円~です。
駐車場環境のきびしい都心部では、ソフトトップはなにかと気を使います。
また汚れやキズもソフトトップでは気になるもの。そんな心配を解消するのが、メタルトップです。
クローズ時はクーペの静粛性を持ち、ひとたびルーフを開ければ、なにものにも変え難い開放感を味わうことができる。
そんなメタルトップのオープンは、オープンカー否定派にこそ乗って欲しいモデルなのです。