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ジャガー初のクロスオーバーSUV Fペイス徹底解説

 

ジャガーはイギリスを代表する伝統的な自動車ブランドの1つです。

 

古くからスポーツカーやセダンを得意とするブランドとして名を馳せてきました。

 

しかし、近年はSUVにも積極的に取り組んでいます。

 

その先陣を切ったのが今回紹介するFペイスです。

 

 

■新世代のジャガーエッセンスが溢れるコンセプトカーC-X17


 

 

2008年にフォードグループから、インドのタタ・モーターズに売却されたジャガーブランド。

 

そのため2000年代後半から新生ジャガーとしての歩みを始めていました。

 

その新生ジャガーの流れを代表するのがこのFペイスです。

 

Fペイスの原点となるコンセプトカー「C-X17」は、2013年のフランクフルトモーターショーで登場しました。

 

それまでセダンやスポーツカーがラインアップの中心だったジャガーですが、このコンセプトカーはジャガー初のスポーツ・クロスオーバーとして発表され、自動車業界で大きな話題となりました。

 

また、C-X17は新世代のアルミニウムモノコックを採用しており、これは現行のジャガーラインアップが採用している新世代モノコックの先駆けでもありました。

 

コンセプト面でもメカニズム面でもジャガーの新時代を予感させるモデル、それがC-X17だったのです。

 

 

■Fペイスは世界各国で数々の賞を受賞


 

 

話題のコンセプトカーとなったC-X17、市販化が決定するのにそう時間はかかりませんでした。

 

2015年1月にC-X17はF-PACE(Fペイス)に名前を変更し、量産化が決定します。

 

そして2016年1月から日本市場での受注を開始。

 

FペイスはジャガーのスポーツカーFタイプを彷彿とさせるエクステリア(外装)デザインに仕上がっていて、それはC-X17を強く反映したものでした。

 

そんなスポーツカーを思わせるデザインをはじめ、高い実用性や走行性能など、あらゆる面が評価され、Fペイスは「ウィメンズ・ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2016」や「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー 2017」、「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー 2017」など、世界であらゆる賞を受賞しています。

 

 

■ 絶えず進化を続けていくFペイス


 

 

Fペイス販売開始当初、用意されていたパワーユニットは2種類で、ジャガー・ランドローバーが自社開発した新世代エンジンINGENIUM(インジニウム)エンジンの2.0L 直列4気筒ディーゼルターボと、3.0L V6スーパーチャージャーでした。

 

2017年12月には年次改良が行われ2018年モデルへと進化。

 

INGENIUM(インジニウム)エンジンの2.0L 直列4気筒ガソリンターボエンジンが追加されたほか、インフォテインメント・システム「InControl Touch Pro(インコントロールタッチプロ)」がオプションで装備されました。

 

これはスマートフォンのアプリを介して、離れた場所から車両のドアロックや解除、エアコンの操作が行える他、走行履歴や車両状態の確認や、緊急時にはスマートロードサイドアシスタンスやSOS緊急コールに繋ぐことを可能にするシステムです。

 

また、10.2インチタッチスクリーン上で、助手席と運転席で異なるコンテンツを見ることができるなど、このオプションを装備することにより、先進的な操作を実現することができるようになりました。

 

2018年12月には2019年モデルへと進化。

 

これまでオプションだったInControlアプリを始めとする、スマートフォンと連携するコネクテッド機能が全グレードで標準装備されました。

 

そして、この2019年モデルからハイパフォーマンスグレードであるSVRが追加。

 

このグレードは5.0L V8スーパーチャージャーエンジンを搭載しており、最高出力405kW(550PS)、最大トルク680Nm(69.3kgm)で、0-100km/h加速は4.3秒というスポーツカー顔負けのスペックと性能を誇ります。

 

 

■ 中古で狙うなら初期型か2019年モデル


 

 

Fペイスを中古で狙うと考えた場合、お買い得感があるのは2016年や2017年式の初期型モデルです。

 

新車価格約680万円からですが、この年式ならば500万円以下から狙うことができます。

 

しかし、場合によっては2019年式の個体が500万円以下で狙うことも可能なので一概には言えません。

 

年次改良の内容を考えるとインフォテインメント・システム「InControl Touch Pro(インコントロールタッチプロ)」が標準装備されている2019年モデルが500万円以下だった場合は大変お買い得と言えます。

 

中古車市場を鑑みて狙いを定めるならば、値段が下がった初期型か、お買い得な2019年モデルを根気よく待つ、この2つの攻め方がおすすめと言えます。

 

 

■ 新たな活力を与えたFペイス


 

 

現在、Eペイス、Fペイス、Iペイスの3モデルが展開されているジャガーブランドのSUVラインアップ。

 

その中でも先陣を切り最初に登場したのが、このFペイスです。

 

世界で高く評価されたFペイスの成功がなければ、現在のジャガーのSUVラインアップはなかったかもしれません。

 

新世代ジャガーを代表するこのモデルは、伝統を大切にしつつも、ブランドに新たな活力を与えたモデルなのです。

 

 

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