『7人乗り輸入ミニバンとSUV、9選』
ファミリーカーとしてのクルマを選ぶとき、3列シート7人乗りという要素を第一にあげる方も多いと思います。
これまでミニバン一択だったその条件に、ここ数年、じわじわと割り込んできたのが7人乗りSUVです。
ここでは、そんな多人数乗車が可能な輸入SUVとミニバンにフォーカスを当てて、それぞれの魅力を探ってみました。
■流行りのスタイルに多人数乗車も可能な外車(輸入車)SUV
ラフロードでの高い機動力やアドベンチャー要素の高い力強いスタイリング、さまざまな用途に幅広く使える優れたパッケージングなど、総合的な性能で人気となったSUVは、多人数乗車という要素をアピールすることでファミリーカーとしても注目されています。
そんななかから、いま注目のモデルをピックアップしてみました。
■コンパクトなのに7人乗りメルセデス・ベンツ GLB
コンパクトクラスからフルサイズまで、SUVのラインアップが充実しているメルセデスですが、このGLBはその中でやや異彩を放つモデルと言えるでしょう。
クロームのアンダーガードやパワードーム、ツインルーバーグリルなどのデザインは最新のメルセデスSUVのテイストを反映しているものの、垂直に切り立ったスクエアなフォルムやボディ下部のプロテクターなど、本格オフロードSUVのGクラスにも通じるパワフルなデザインとなっています。
ボディサイズは、全長4,640mm×全幅1,835mm×全高1,700mm。
2.0L 直4ガソリンターボと2.0L 直4ディーゼルターボが用意され、8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)とFFもしくは電子制御4WDシステム「4MATIC」と組み合わせられます。
■高い悪路走破性と実用性を兼ね備えたBMW X5
※画像は3代目X5です。
BMW初のSUV(BMWはSAVと呼称)として2000年に登場したX5。
高い走行性能と実用性を両立したモデルであり、現行モデルは2019年に発売された4代目です。
ボディサイズは全長4,935mm×全幅2,005mm×全高1,770mmと、ゆとりのある室内空間を備えながら、低重心を強調したシルエットが特徴です。
また、フロントマスクは一体型フレームで縁取られた大型キドニー・グリルを装備しており、迫力がある表情が魅力となっています。
7人乗り仕様が用意されてるのはMスポーツで、3.0L 直列6気筒ディーゼルエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わされたパワートレイン2種類を用意。
巨大なボディサイズながらWLTCモード12.1〜12.4km/Lの低燃費を実現しています。
駆動方式はすべて4WDで、最低地上高は215mmと高い悪路走破性も魅力です。
Mスポーツのインテリア(内装)には、ヴァーネスカ・レザー・シートを採用。
高級感も高められた一台となっています。
■ミニバンからの華麗なる転身。プジョー 5008
5008はプジョーの3列シートモデルですが、2009年に登場(日本では2013年に販売開始)した初代がミニバンであったのに対し、2017年にモデルチェンジとなった2代目からは、SUVスタイルに一新されました。
ノッチのついた独特の形状のヘッドライトや、Lion’s Claw(獅子の鉤爪)と称される印象的なリアコンビネーションランプなど、プジョーならではのディテールが随所に見られ、独特の存在感を放つデザインとなっています。
ボディサイズは全長4,640mm×全幅1,840mm×全高1,650mmで、パワートレインは2.0L 直4ディーゼルと8速ATの組み合わせ。
駆動方式はFFのみです。
7つあるシートはすべて独立式で、2列目は150mmの前後スライドと5段階のリクライニングが可能、3列目はワンタッチで脱着も可能で、取り外せばその下のスペースも収納スペースとして活用できる使い勝手のいい設計となっています。
■ラフロードも得意なランドローバー ディスカバリー
本格的なオフロード性能とSUVの持つ多用途性を特徴とするディスカバリーは、ランドローバー特有の機能美とプレミアム感を上手にバランスさせたデザインで人気のSUVです。
ボディサイズは、全長4,956mm×全幅2,073mm×全高1,888mmと迫力のある大きさですが、そのぶん室内空間にもゆとりがあり、ワンボックスタイプのミニバンほどではないものの、3列目シートの実用性も必要十分です。
パワートレインには、3.0L 直6ガソリンと3.0L V6ディーゼルが用意され、どちらにもマイルドハイブリッドシステムが搭載されています。
全車4WDで、最大渡河水深は900mmという本格的なオフロード性能も魅力です。
■コンパクトでいろんな用途に使える!ランドローバー ディスカバリースポーツ
ディスカバリーよりも日常で使用しやすいサイズなのが、ディスカバリースポーツです。
ボディサイズは全長4,610mm×全幅1,905mm×全高1,725mmとディスカバリーよりもコンパクトで、同じく7人乗り仕様が用意されています。
パワートレインは2.0L 直4ディーゼルエンジンと、2種類の2.0L 直4ガソリンエンジンを用意。
ディスカバリーよりも小排気量で、経済的なエンジンです。
オプションには、5+2シートを用意。
3列目シートは小さな子供から中高生用のシートとなっていますが、短い距離なら大人でも利用できます。
3列目シートは、たまに使用するだけという方にはおすすめです。
■ファミリーカーだって個性が大事!?外車(輸入車)ミニバン
日本ではファミリーカーとして定着しているミニバンですが、海外(特にヨーロッパ)ではどちらかというと営業用のバンや送迎などで使う“働くクルマ”というイメージです。
そんなこともあって、海外メーカーでは日本ほどミニバンのラインアップがありません。
しかも、日本のミニバン市場は海外メーカーの入り込む余地が無いほど、国内メーカーががっつり抑え込んでいます。
そんな状況に一矢報いるため、いくつかのメーカーは乗用ミニバンをカタログにラインアップ。
少ないながらもしっかり作り込まれた魅力的なミニバンが販売されています。
■国産からの乗り換えにおすすめ。BMW 2シリーズ グランツアラー
グランツアラーは、コンパクトな2シリーズファミリーにおける5ドアミニバンという位置づけになります。
ボディサイズは、全長4,585mm×全幅1,800mm×全高1,640mm。
シエンタやフリードよりひと回り大きいサイズは、コンパクトミニバンが欲しいけどゆとりも欲しい、という方にはぴったりではないでしょうか。
パワートレインは、1.5L 直3ガソリンまたは2.0L 直4ディーゼル、駆動方式はFFと4WD(ディーゼルのみ)が用意されています。
折りたたむことのできる2、3列目シートを駆使した多彩なシートアレンジと、最大1,820Lのラゲッジ容量が魅力です。
■まじめなドイツメーカーのコンパクトミニバン。フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン
トゥーランはゴルフのプラットフォームを使用した7人乗りミニバンで、現行型は2015年に登場した2代目です(日本では2016年に発売)。
ゴルフに通ずるスタイリッシュなデザインと、全長4,535mm×全幅1,830mm×全高1,670mmの使いやすいサイズは、ママも運転するファミリーカーを探しているファミリーにぴったりです。
2-3-2のオーソドックスなシート配列となりますが、2列目はそれぞれのシートバックを独立して倒すことが可能で、2列目の中央席だけ倒して“開放感のある6人乗り”での移動もできます。
エンジンは、1.4L 直4ガソリンターボと2.0L 直4ディーゼルターボ、駆動方式はFFです。
ちなみにフォルクスワーゲンには、ゴルフ トゥーランよりもひと回り大きく、後部ドアがスライドドアのシャランもラインアップされています。
スライドドアにこだわる方は、こちらも要検討の1台です。
■個性的なルックスで人気のシトロエン グランドC4スペースツアラー
グランドC4スペースツアラーは、おしゃれなデザインとユニークな装備が特徴のシトロエンの7人乗りミニバンです。
全長4,605mm×全幅1,825mm×全高1,670mmのボディサイズに、エンジンは2.0L 直4ディーゼルターボで、トランスミッションは8速AT、駆動方式はFFとなります。
室内は、2列目シートがゴルフ トゥーラン同様にセパレートされる設計で、個別にシートバックを倒せるだけでなく、前後スライドとリクライニングも可能。
後席シートをすべて倒せば、最大2,181Lという広大なラゲッジスペースが現れます。
上下にセパレートされたフロントグリルや、のびやかなラインを描くルーフ、ルーフバーと一体化したシルバーのアーチなど、シトロエンの個性を演出するデザインも魅力です。
■輸入車の王道メルセデス・ベンツ唯一のミニバン。 Vクラス
Vクラスは、メルセデス・ベンツラインアップ中、唯一のワンボックスタイプのミニバンです。
日本では1998年から導入されており、現行型は2014年登場の3代目です。
ボディサイズは、全長4,905mm×全幅1,930mm×全高1,930mm。
アルファードよりも80mmほど幅が広いのでかなり堂々とした佇まいに、メルセデスらしいエレガントさが感じられ、独特の個性を放っています。
パワートレインは、2.1L 直4ディーゼルターボ+7速ATで、駆動方式はFR。
2列目が独立シート、3列目は3人がけのベンチシートというユニークなシート配列で、対座アレンジやフルフラットアレンジなどでゆったりとくつろげます。
他にも、SUVならランドローバーの各モデルやBMW X7、ボルボXC90、アウディQ7から、ミニバンは、かつてルノー セニックも販売されていました。
皆が乗るファミリーカーだからこそ、こういったこだわりの輸入車を検討してみるのもアリではないでしょうか。