【日本で買える外車】イタリア車を代表する6メーカーと代表車種を紹介
世の中には様々な自動車メーカーがありますが、それぞれ違った個性や特徴があります。
中でもイタリア車は個性的なクルマが多く、イタ車と呼ばれて熱烈なファンに親しまれています。
イタリア車にはどんな特徴があり、どんな代表的なメーカーがあるでしょうか。
■イタリア車の特徴は?
イタリア車と言えば美しいデザインやこだわりのインテリア(内装)、官能的なエンジン(排気)音といったイメージが強いのではないでしょうか。
絵画や音楽、ファッションなど芸術が盛んなイタリアでは、クルマづくりにも芸術的なエッセンスが感じられるのが特徴です。
イタリアは古い街並みが多く、また道路も狭くて路上駐車が基本ですので、小型車が人気です。
しかしその一方でスーパーカーや高級車など、趣味性が強いクルマを作っているのも面白いところです。
それではイタリア車を代表して6つのメーカーを取り上げ、その特徴と代表車種を紹介しましょう。
■小型車で爆発的な人気を獲得したフィアット
日本でも有名なイタリア車メーカーフィアットは歴史が古く、その設立は1899年です。
乗用車だけでなく商用車や船のエンジン、トラック、路面電車の生産も手がけ、革新的な技術を次々と開発し、その技術をレースカーにも生かして参戦し、記録を残していきます。
主に小型車の分野で躍進し、人気があります。
フィアットを代表するモデルといえば、フィアット 500。
こちらは2007年に発売された小型車ですが、1957年に発売された NUOVA(ヌオーヴァ)500のデザインをモチーフとしています。
丸目のヘッドライトに丸みのあるデザインがかわいらしく、レトロな外観とキビキビした走り、環境性能の高さで多くの方に親しまれています。
日本では3ドアハッチバックは売れないと言われていますが、フィアット500はそのセオリーに当てはまらず安定して売れ続けており、年間販売台数は12年連続で4000台を超えるほどの人気ぶりです。
■ピリリと辛口なチューンが魅力のアバルト
サソリのマークで有名なアバルト。
創業者はエンジニアでもあり、レーサーでもあったカルロ・アバルトで、1949年に設立されました。
主にフィアット車を改造したレースカーやチューニングキットの販売で有名になり、1950〜60年代にかけて大きく成長しました。
1971年にフィアットに買収されてからは同社のモータースポーツ部門として活躍し、現在はスポーティブランドとして刺激的なチューンが施されたモデルをラインアップしています。
最も代表的なモデルはアバルト 595。
フィアット 500をベースに、107kW(145PS)のパワフルな1.4L 直4DOHCターボ、5速MT、アグレッシブなデザインという内容になっています。
さらに17インチにサイズアップしたホイールを履くツーリズモや、カブリオレモデルの595C ツーリズモ、132kW(180PS)にチューンされたさらに過激なパフォーマンスのコンペティツィオーネなども用意されています。
経営よりもレースに情熱を注いだカルロ・アバルトのスピリットを感じる刺激的なモデルがアバルトの魅力です。
■小型で高性能、そして情熱的なアルファロメオ
アルファロメオの創業は1910年で、なんと110年以上もの歴史がある老舗メーカーです。
創業当初から高級・高性能スポーツカーを作り、レースに参戦していました。
世界大戦の影響で経営危機に陥り、量産車メーカーへ方針を転換しましたが、1954年に登場したジュリエッタや1964年のジュリアなど小型で高性能という現代のアルファロメオを象徴する名車が誕生しました。
紆余曲折を経て現在はフィアット傘下となりましたが、伝統的な赤のボディカラーや盾型のグリル、スポーツマインドをくすぐるメカニズムとデザインが魅力的です。
代表的な車種はジュリア。
2016年にはFRレイアウトのスポーツセダンとして久しぶりに名車の名前が復活し、話題となりました。
美しくも感情を揺さぶる内外装デザインとパワフルなエンジンなど、情熱的と表現するにぴったりなイタリアンモデルです。
■自動車界のハイブランド、フェラーリ
イタリアを代表するスーパーカーと言えばフェラーリです。
レーサーでもあった創業者のエンツォ・フェラーリが1947年に設立したメーカーで、レーシングカーとスーパーカーのみを作り続けている、いわば自動車界のハイブランドのような存在です。
F1をはじめ数々のレースで輝かしい戦績を残していますが、そこで培ったノウハウは市販車にも生かされています。
どの時代のフェラーリも美しく、まさにイタリアの芸術品と呼ぶにふさわしいものです。
代表車種は1984年に登場したテスタロッサ。
イタリア語で赤い頭を意味する言葉ですが、同社往年の名車250TR(テスタロッサ)と同様にエンジンのカムカバーが赤く塗装されていることからそう呼ばれています。
■闘牛のように力強く、存在感のあるランボルギーニ
もともとトラクターの製造業がメインだったランボルギーニ。
その後1960年代にフェラーリに対抗したスーパーカーを作るというプロジェクトが立ち上がり、現在のようなスーパーカーメーカーとして有名になったという歴史があります。
猛牛のエンブレムが印象深いのですが、モデルにもディアブロやムルシエラゴ、レヴェントンといった闘牛にちなんだ名前が付けられています。
低く構えた美しいスタイリングに猛々しい排気音はまさに猛牛のイメージにぴったりで、フェラーリとはまた違った情熱的なスーパーカーを世に送り出しています。
代表的な車種はアヴェンタドール。
2011年〜2021年まで製造されたスーパーカーで、6.5L V12DOHCエンジンに4WDのドライブトレーン、0-100km/h加速は2.9秒以下、最高速度は350km/h以上という高性能マシンです。
■高級GTカーでラグジュアリーなイメージを築いたマセラティ
マセラティも1914年創業と歴史の長いメーカーですが、こちらはスーパーカーというよりも高級GTカーで有名です。
経営難で紆余曲折を経て現在はフィアットグループとなっていますが、かつてはフェラーリ傘下だったこともあり、高級GTカーとしてラグジュアリーなブランドイメージを築いてきました。
代表車種はクアトロポルテという4ドアのスポーツセダン。
フォーマルスーツでありながらちょっと遊び心も感じられるような、イタリアンスーツにも通ずる独特の個性的なデザインが特徴です。
ラグジュアリー・セダンと呼べるモデルはたくさんありますが、その中でも一際個性を放ちたいならマセラティがぴったりです。
イタリアを代表するいくつかのメーカーと代表車種を紹介しました。
本当に個性豊かで、情熱的で、心惹かれるモデルがたくさんあります。
環境性能や安全性能が厳しくなった昨今はクルマの個性も薄れがちですが、イタリアはこれからも個性的なクルマをどんどん作って欲しいですね。