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レクサスのフラッグップセダン4代目LSを解説

 

LSはレクサスのフラッグシップセダンで、現行型は2017年にモデルチェンジした5代目です。

 

先代となる4代目は2012年10月にマイナーチェンジが実施されましたが、装備やデザインだけでなくシャシーにも手が入る大規模な変更となり、前期型と比べるとほとんどモデルチェンジとも言えるような内容になりました。

 

そこで今回は後期型の4代目LSを中心に、その特徴を解説していきます。

 

 

■日本に上陸したレクサス待望のフラッグシップモデル4代目LSとは?


 

 

2005年にレクサスが日本に上陸し、それまでセルシオとして販売されていたLSは2006年9月にモデルチェンジ。

 

レクサスブランドのフラッグシップモデルとして導入されました。

 

内外装デザイン、エンジン、トランスミッション、プラットフォーム、サスペンションなどを3代目から全て刷新し、最先端のシステムを惜しみなく投入した最上級モデルです。

 

発売当時のパワートレインは4.6L V8ガソリンNAに当時世界初採用の8速ATという組み合わせです。

 

安全装備ではミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティを採用し、当時世界初の前方歩行者検知と操舵回避支援、後方車両への対応機能を加え、話題となりました。

 

2007年5月には5.0L V8エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステム搭載のLS600hと、そのロングボディモデルLS600hLが追加され、2008年にはLS460のロングボディモデルLS460Lと、フルタイムAWD(四輪駆動)システム搭載モデルが追加されました。

 

2009年には一回目のマイナーチェンジを実施。

 

内外装のデザインが変更され、スポーティな走りを楽しめる専用チューニングのバージョンSZも追加されました。

 

そして前述のとおり2012年に大掛かりなマイナーチェンジがあり、その後年次改良として装備の見直しやボディカラーの変更など小規模なブラッシュアップが毎年行われ、2017年10月に5代目にフルモデルチェンジとなりました。

 

 

■前期と後期でかなり印象の異なるLSのエクステリアデザイン


 

 

後期型LSのエクステリア(外装)を見てみましょう。

 

前期型との大きな違いは、フロントにレクサスのアイデンティティであるスピンドルグリルを採用したことです。

 

中央部が絞り込まれた形状にボトム部分に向かって大きく開いた開口部は迫力があります。

 

またヘッドライト下部にはシームレスに発光するアローヘッド形状(鋭い矢印のような形)のクリアランスランプを採用し、フロントフェイスはかなり印象が変わりました。

 

 

リアはL字型のコンビネーションランプとなり、レクサスの記号性を感じるデザインとなりました。

 

また外装の灯火類をすべてLEDにすることで華やかさを演出するとともに、省電力化による燃費性能向上も図っています。

 

ボディカラーは

・スターライトブラックガラスフレーク

・ブラック

・マーキュリーグレーマイカ

・レッドマイカクリスタルシャイン

・ラピスラズリマイカ

・ホワイトパールクリスタルシャイン

・スリークエクリュメタリック

・ブラックオパールマイカ

・ファイアーアゲートマイカメタリック(新色)

・ソニックシルバー(新色)

・ホワイトノーヴァガラスフレーク(Fスポーツ専用)

 

の全11色が設定されました。

 

 

■インテリアも大幅にグレードアップ!よりモダンに進化した


 

 

インテリアは、インパネの形状が前期と後期で大きく変わりました。

 

前期型は中央部に操作系が集中したどっしりとしたデザインで「昔ながらの高級車」という雰囲気でしたが、後期型は水平基調のタイプに変更。

 

開放的でモダンな空間に感じられますし、ステアリングの形状も新しくなって(4本スポーク→3本スポーク)、レクサスらしいスポーティで機能的な印象が強くなりました。

 

 

インパネの上部に配置されたディスプレイは12.3インチのワイドを採用。

 

リモートタッチを使用することで、操作性も向上させています。

 

また、職人の手技によって薄い板材を重ね合わせ、独自の模様を表現した縞杢(しまもく)ステアリングを新設定したり、本アルミのアナログクロックがインパネ中央部に配置され、上質で高級感のある雰囲気になっています。

 

快適装備として、乗降時やエンジンのON/OFFなどシチュエーションに応じてすべてのイルミネーションの点灯・消灯タイミング、明るさ、動きをトータルコーディネートするアドバンスドイルミネーションシステムを新たに採用しています。

 

また、最大13個のセンサーで各乗員の体温を検知し、オートエアコンや空調シート、ステアリングヒーターを綿密に連携制御するレクサス クライメイト コンシェルジュを世界で初めて採用しました。

 

 

■LSの走りを支える2つのパワートレイン


 

 

LS460シリーズに搭載されるエンジンは4.6L V8DOHCガソリンNAで、こちらの最高出力は288kW(392PS)/6,400rpm、最大トルク500Nm(51.0kgm)/4,100rpmで、JC08モード燃費は8.3〜8.4km/Lです(LS460・2WD)。

 

LS600シリーズに搭載されるエンジンは5.0L V8ガソリン+モーターのハイブリッドシステムです。

 

エンジンの最高出力は290kW(394PS)/6,400rpm、最大トルクは520Nm(53.0kgm)/4,000rpm、モーターの最高出力は165kW(224PS)、最大トルクは300Nm(30.6kgm)で、駆動方式はAWD(フルタイム式4WD)、JC08モード燃費は11.6km/Lというスペックとなります。

 

後期型は、レーザースクリューウェルディングや、構造用接着剤など新しい技術の導入によりボディ剛性を強化するとともに、エアサスペンションの制御改良などで走りの質感を向上させています。

 

また専用デザインや専用チューンのFスポーツの設定、グレード別でアクティブスタビライザーやトルセンLSDを搭載するなど、スポーティな走りを楽しみたいユーザーへのアプローチも積極的に行っています。

 

 

■後期型でより進化した安全性能


 

 

後期型は、ミリ波レーダーとステレオカメラを組み合わせた新開発のプリクラッシュセーフティシステムを採用。

 

さらに近赤外線投光器により、夜間でも歩行者の検知が可能となりました。

 

また対向車や先行車のテールランプをカメラで検知する方式のアダプティブハイビームを新たに採用したほか、ブラインドスポットモニターも装備されています。

 

レクサスのフラッグシップモデルにふさわしい装備とメカニズム、そして安全性能が与えられたLS。

 

特に後期型は内外装のデザインやメカニズム、安全機能など全面的に大きく進化したモデルですので、中古車で検討する際にはおすすめです。

 

LSならではの静粛性や快適な走りをぜひ一度楽しんでみてください。

 

 

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