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都会に映える輸入オフローダー

いまやミニバンに迫る勢いのSUV市場。かつてSUVはオフローダーとしてカテゴライズされている車種がほとんどでしたが、現在ではアーバンな景色に溶け込むシティ派SUVなども多く登場しており、自動車業界においてもっとも活発なカテゴリーと言っても過言ではありません。

 

その潮流のなかにあっても根強い人気と多くのファンを持つのが、悪路における走破性を突き詰めたオフローダーたち。

 

とくに軍用車をルーツに持つ大型の輸入オフローダーは街中を走っていても存在感があり、また緊急時の頼もしさやその強固な設計によってもたらされる安全性能、アイポイントの高さと広い車内からくる快適性、所有欲を満たすブランド力などで人気となっています。

 

そんな輸入オフローダー3車種について解説します。

 

 

■セレブも大好きメルセデス・ベンツ Gクラス(W463A)


 

 

俗に「ゲレンデ」とも呼ばれるメルセデス・ベンツ Gクラスは、メルセデス・ベンツ(以下メルセデスと表記)とシュタイア・プフ社が共同開発した軍用車両”ゲレンデヴァーゲン(Geländewagen)”を民生用にアレンジして1979年に発売されたという経緯を持つオフローダーです。

 

最大の特徴は高級車というイメージが強いメルセデスのラインナップにおいて異質ともいえるスクエアなボディとそのサイズ感でしょう。

 

切り立った崖のようにまっすぐな各部のボディパネルに見た目にも頼もしいがっちりとしたバンパーやサイドスカート、愛嬌のある丸目ヘッドライトと高められた地上高が存在感を主張します。

 

現行型は世代的には3代目となるのですが、フルモデルチェンジというより実際は各部の近代化とリデザインなどを大量に盛り込んだマイナーチェンジ版。

 

とはいえ先代W463と現行W463Aの共通部品は数点のみで、ほとんどが新規パーツなわけですから、まぁ大人の事情的な部分もあるのでしょう。

 

現行型では先代と比較してボディサイズがやや拡大しながらも高張力スチールやアルミの採用で軽量化。

 

パワートレインには、トルクを無駄なく伝達しつつスムーズな加速を実現するべく多段9ATを採用。

 

さらに構造的な古さが目立ったフロントの足回りをリジッドアクスルから近代的なダブルウィッシュボーン化、ステアリングをラック&ピニオン式にあらめて電動パワーステアリングとするなど、全体的な快適性と走行性能を大幅に底上げしています。

 

ほかにレーダーセーフティパッケージなどの安全運転支援システムを搭載し、センターコンソールには大画面のナビゲーションを装備しています。

 

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■タフでワイルドな魅力、ジープ ラングラー アンリミテッド(JL)


 

 

アメリカの歴史的メーカーであるジープが販売するオフローダーの代表格がラングラーです。

 

そのルーツは第二次世界大戦中に開発されたウィリス・オーバーランド社製の軍用車MBジープにあり、その民生用アレンジ”CJ(Civilian Jeep:市民のジープ)”が1944年に生まれ、40年以上の継続生産ののちに後継モデルとして初代ラングラー(YJ)が1987年に誕生しました。

 

先述のGクラスのルーツと似通った部分がありますね。

 

オフロードの王とも呼ぶべきその知名度と存在感は他の追随を許さず、モデルチェンジを繰り返して4代目のJL型ラングラーとなっても高い人気を誇っています。

 

7スロットグリルに丸目の伝統的なジープスタイルを崩すことなく、ボディ各部の空気抵抗が大きかった部分を磨き上げて高速安定性を向上。

 

被視認性アップのためにオーバーフェンダーに移設されたLEDウインカーは、無骨な表情を豊かにしました。

 

ルーツ通りのタフネスと悪路走破性能はそのままに、JLになって初採用となった8ATと改良を重ねられた動力系で弱点であった燃費性能を大幅に改善。

 

そのなかでも2.0L直列4気筒直噴ターボエンジンは、同時ラインナップの3.6LV6エンジンにひけをとらないパワーと直4の強みを活かした燃費性能で経済性を獲得しています。

 

先代JKから続くオンロード性能の強化は、ボディサイズとホイールベースの延長により快適な室内空間長をしっかりと確保。また素材を見直すことによるボディの軽量化も行われています。

 

もちろん現代のSUVの例に漏れず、各種安全運転支援システムも完備。特に前方走行車との車間を維持するアダプティブクルーズコントロールの採用は嬉しいポイントですね。

 

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■英国王室御用達のオフローダー、ランドローバー ディフェンダー(2代目)


 

 

昨年あたりから勢力を拡大しているのが、ランドローバー ディフェンダーです。

 

こちらも歴史が古く、1948年に英国のローバー社から悪路用車両”ランドローバー”が発売されたことに端を発します。

 

のちにその車名がブランド名となるほどの成功を収めたディフェンダーですが、そのネーミングは長きに渡ってランドローバーのままで、ディフェンダーと呼ばれるようになったのは1990年のこと。

 

1983年にデビューしたシリーズⅢの時代で、その後も長く生産され、ロングセラーとなったのですが、2016年に生産を中止、しばらくカタログから消滅していました。

 

しかし2019年に、約30年ぶり(※1990年モデルを初代としてカウント)のフルモデルチェンジが発表され、現在にいたります。

 

現行ディフェンダーのスタイリングは、伏せた目のような睨みを利かせるリング型DRLが目立つフェイスデザインや近代的な多面パネル構造を押し出したボディ、ルーフが浮いているように錯覚させるフローティングピラーなど、新世代のディフェンダーを標榜するにふさわしいエレガンスに溢れています。

 

くわえて、それまでのラダーフレーム架装ボディからアルミモノコック化された恩恵により車内空間も大幅に改善。

 

後席左右天井には先代から受け継いだ「アルパインウインドウ」と呼ばれる伝統の小窓が設置されているなど、遊び心とノスタルジーを満たす部分が数多くあります。 安全性についてもユーロNCAPで最高評価となる5つ星を獲得しているほか、先進運転支援システムも標準搭載。オンロードでもオフロードでもまさに死角のないオフローダーに仕上がっています。

 

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今回挙げた3台のオフローダーは時代を問わず人気を維持してきた名車でもありますが、ほかにも国内外には魅力的なオフローダーが数多く存在します。

 

最近流行のシティ派SUVも良いものですが、ワイルドな部分が見える本格的なSUVもぜひご検討下さい。