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輸入車のウインカーレバーが左にある理由を教えます。

 

日本車に乗り慣れている人や初めて輸入車に乗った際にありがちな代表的な操作ミスとして、「ウインカーを出そうとしたのに、ワイパーを動かしてしまった。」というものがあります。

 

これはウインカーのレバーが、日本車は右、輸入車は基本的に左にあるため起きるのですが、ではなぜ日本車と輸入車でウインカーの位置が違うのでしょうか。

 

 

答えは簡単で、日本車はウインカーが右に配置されるJIS(日本工業規格)、輸入車はウインカーを左に配置するISO(国際標準化機構)で作られているからです。

 

特にMT車であれば交差点などをシフト操作しながら曲がるということもあるので、右ハンドルとなる日本車なら右ウインカー、オリジナル(本国仕様)は左ハンドルが多い輸入車であれば左ウインカーとして、開いた手でシフト操作ができるというのは確かに理にかなった考えです。

 

 

ちなみにイギリス車は日本車と同様に右ハンドルがオリジナルとなるのにウインカーは左ウインカーとなるが、これはISO規格に沿っているためでしょう。

 

 

「日本で販売される輸入車のウインカーは右ハンドルでも左のままなのを見ると、海外で販売される日本車のウインカーは左ハンドルでも右のままなのか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。この点に関して日本車は抜かりなく、輸出先に合わせてウインカーの左右も変えています。

 

 

その一方で「日本仕様は右ウインカーとした輸入車」というのも、GMの1ブランドであるサターン、1990年代後半から2000年代初めのキャデラック、フォードフォーカスといったアメリカ系の輸入車で右ハンドルとセットで例がありました。

 

 

対照的に最近復活したトヨタ スープラはBMWと共同開発されオーストリアのマグナシュタイヤー社で生産されるため日本車なのに左ウインカー、アバルト124スパイダーは輸入車に区分されるけどマツダロードスターの兄弟車でマツダの工場で生産されるから右ウインカーという変則的な現行車もあります。

 

ウインカーの位置は日本人としては日本車と同じように右に統一されればそれに越したことはないですが、乗ってしまえばすぐに慣れてしまうものなので、苦情も少なく統一される動きはないでしょう。

 

※記事中の画像はイメージです。