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ジャガー初のEVモデル、Iペイスを徹底解説

 

近年ヨーロッパブランドを中心に進むEVモデルのラインアップが充実していますが、イギリスの歴史あるブランド、ジャガーも例外ではありません。

 

今回はジャガー初のEVモデル、Iペイスについて、EVモデルと聞くと気になる航続距離や実用面について紹介していきます。

 

 

■世界で評価されるジャガーのEV専用モデル


 

 

Iペイスはジャガー初のEVモデルとして2016年11月のロサンゼルスモーターショーでコンセプトモデルが発表されました。

 

2018年3月にはジュネーブモーターショーで市販モデルが公開され、日本市場では2018年9月より受注が開始されました。

 

ジャガーはこのモデルを単純なEVモデルという位置付けではなく、エレクトリック・パフォーマンスSUVと表現しています。

 

94%アルミニウムを使用した専用開発の基本骨格や前後50:50の重量バランス、0.29という低い空気抵抗係数などスポーツカーのような開発アプローチが取られている点からも、ジャガーのコンセプトが読み取れます。

 

そんなIペイスはデザイン面でも高く評価され2019年にワールド・カー・オブ・ザ・イヤーとワールド・グリーンカー、そしてワールド・カー・デザイン3部門を全て受賞しており、全世界から高い評価を得ています。

 

 

■EVモデルとして優れた性能を備えたハード面


 

 

ジャガーがEVモデルとして優れたパフォーマンスを発揮するモデルと位置付けるだけあって、ハード面では、スポーツカー並みの加速性能や日常生活でも支障のない航続距離などを誇ります。

 

90kWhという電気自動車としては大容量のバッテリーを搭載し、前後に1つずつ、計2つのモーターを搭載しています。

 

結果WLTCモードで400キロという航続距離とシステム出力294kW(400PS)、最大トルク696Nm(71.0kgm)という優れたスペックで、0-100加速4.8秒という俊足を誇ります。

 

この優れたスペックは単純に大容量のバッテリーと高性能モーターだけのものでなく、高度な回生ブレーキシステムや、走行風を利用しバッテリーを効率的に冷却するように考えられたエアロダイナミクスなど様々な工夫により実現しているものなのです。

 

■ドライバーに寄り添うソフト面


 

 

Iペイスが優れているのはEV性能だけではありません。

 

様々なシステムをドライバー好みにカスタムできるのも魅力の1つです。

 

スロットル感度やステアリングの重さ、サスペンションの硬さなどを好みに応じて調節でき、EVモデルでありながら、運転する楽しさも犠牲にしていません。

 

また、サスペンションは90mmの範囲で車高調整も可能となっていて、低くてスタイリッシュな見た目とは裏腹に500mmという高い渡河性能を持ち、オフロード走破性も兼ね備えています。

 

さらに、ドライバーの状態や行動パターン、時間、道路、天候などといった様々な状況をAIが学習し、シートやインフォメーションシステム、車内空調などの設定をドライバー好みに自動で調整してくれる機能や、ドライバーの走行履歴やドライビングスタイル、目的地までの経路の地形などを解析し、航続距離を算出してドライバーをサポートする機能も搭載。

 

ドライバーの好みを反映させつつも、しっかりとサポートし寄り添う、ソフト面での魅力も備えています。

 

 

■EVモデルならではの荷室容量と収納スペース


 

 

床下にバッテリーを配置し、コンパクトなモーターを採用するIペイスは広い室内空間を持ちます。

 

荷室容量は656L、リアシートを倒せば1,453Lという大容量を確保。

 

また電気自動車ならではの工夫で収納スペースが用意されているのもポイントで、ラゲッジスペースの床下にはサブトランクが設けられているほか、フロントボンネットを開ければ27Lの、センターのアームレスト下には10.5Lの収納スペースも存在します。

 

EVモデルならではのスペースの有効活用が随所に見られ、実用性に優れていると言えます。

 

 

■ジャガー Iペイスは今後の進化が気になるモデル


 

2018年に販売が開始したIペイス、ヨーロッパプレミアムブランドの中では先陣を切って登場したEVモデルのSUVでした。

 

それだけに単なるEVモデルとしてだけでなく、インフォメーションシステムやユーザーインターフェースから「未来の自動車」としてのアイディアと魅力があふれています。

 

このIペイスのデビューの後、ヨーロッパのプレミアムブランドが相次いでEV専用モデルを発表していき、徐々にその市場競争は加熱しています。

 

現在のIペイスもとても魅力的ですが、このジャンルの先駆者としてどのような進化を遂げていくか注目のモデルとも言えます。

 

 

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