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輸入車を購入するなら並行輸入車より正規輸入車がおすすめ

 

輸入車の購入を検討する場合、そのクルマの輸入ルートは大きく分けて正規輸入車と並行輸入車に分けられます。

 

そこで今回は、正規輸入車と並行輸入車は何が違うのかを分かりやすく解説するとともに、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。

 

あなたにとっておすすめなのはどちらでしょうか。

 

 

■そもそも正規輸入車/並行輸入車の違いは?


 

 

正規輸入車とは、海外のクルマメーカーから正式に認定された輸入代理店(インポーター)を介して輸入され、正規の販売店(ディーラー)により販売されるクルマをいいます。

 

一方、並行輸入車とは、正規のインポーターやディーラーを介せずに、一般の輸入業者や個人によって輸入され、販売されるクルマをいいます。

 

つまり正規輸入車/並行輸入車の違いは、正規のインポーターやディーラーが関わっている輸入車かそれ以外か、ということです。

 

 

■正規輸入車のメリット・デメリット


 

 

クルマが正規輸入車である場合の一番のメリットとして挙げられるのは、正規のインポーターやディーラーのサポートが受けられることです。

 

正規インポーターは、クルマの輸入だけでなく、そのクルマのアフターケア全般を担うだけの専門的なノウハウを持っています。

 

そのため、修理の際に必要なパーツや定期的に交換が必要な消耗品を豊富に蓄えているのが一般的です。

 

それに加え、メジャーな輸入車メーカーでは全国の主要箇所に正規ディーラー網が展開されているため、自宅に近い最寄りの拠点にクルマを持ち込める利便性があります。

 

正規ディーラーにはインポーターなどから指導を受けた専門知識を備えたメカニックが配置されていることが多く、たとえ購入後にトラブルに見舞われたとしても、適切な処置を迅速に受けることができるため、パーツの取り寄せや修理に不安を感じることはありません。

 

また中古の輸入車であっても、正規ディーラーが設ける一定の基準をクリアした認定中古車が用意されていることがあります。

 

認定中古車にはメンテナンスが受けられる保証が付帯されるため、新車と同様にきめ細かなアフターケアを受けることが可能です。

 

一方で正規輸入車のデメリットとしては、クルマの選択肢の自由度が低いことが挙げられるでしょう。

 

正規輸入車の場合、メーカーは日本向けに投入するラインアップを限定することがあります。

 

例えば本国でラインアップされているグレードが欲しいとしても、正規のルートでは購入できない場合があるのです。

 

また本国と同一グレードであっても、オプションに相違があったり限定されることもあるため、細部の装備にまでこだわりたい方では物足りなさを感じるかもしれません。

 

 

■並行輸入車のメリット・デメリット


 

 

クルマが並行輸入車である場合の一番のメリットは、グレードや車種が限定されることがなく、お気に入りのクルマを自由に選択できることでしょう。

 

それに加え、価格は一般的に本国車両価格がレート換算されたものに諸経費がプラスされるため、購入時期が円高となった場合には購入費用を安く抑えることができます。

 

一方、並行輸入車のデメリットとして挙げられるのは、維持していくためのメンテナンスにかかる手間やコストが高いことでしょう。

 

というのも、日本でインポーターやディーラー網がある程度確立された正規業者では、並行輸入車のトラブルやメンテナンスは対象外とするケースがあり、その場合には自ら専門業者を見つけなければなりません。

 

そのため万が一リコールが発生した場合でも、正規輸入車のようにすぐに正確な情報を把握することが難しく、正規の補償を受けるまでにも時間がかかることがあります。

 

また並行輸入車の場合、海外仕様の状態から日本の公道を走行できる (車検をクリアする)状態にする必要があり、そのための改造費用が思わぬ出費となってしまう場合があるため、あらかじめ必要となる費用を確認しておくことをおすすめします。

 

それ以外にも、将来クルマを売却する際の査定において、正規ルートをたどった正規輸入車であれば認定中古車となる可能性が高くなりますが、並行輸入車はリセールバリューが低くなる傾向があります。

 

このような点から、並行輸入車の購入を検討する場合には、そのクルマに対して専門的なノウハウを持った業者を把握しておくこと、パーツの取り寄せや修理に関してある程度の期間がかかるのを覚悟しておくこと、本体価格以外の諸経費を明確にしておくことがポイントとなるでしょう。

 

 

■購入後の安心を選ぶなら正規輸入車がベスト


 

こうして比較してみると、正規輸入車ではインポーターやディーラーの手厚いアフターケアを受けられるため、購入後も安心してカーライフを過ごせることがわかります。

 

一方、どうしてもレアなモデルや日本未発売のグレードが欲しい場合は並行輸入車が選択肢となりますが、諸費用やメンテナンスなどに関するデメリットをあらかじめ把握しておく必要があります。

 

今後輸入車を購入する予定の方は、ぜひ検討する際の参考にしてください。

 

 

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