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BMW Z4はトヨタ スープラとなにが違うの?

 

2019年に登場したBMW Z4、トヨタ スープラと兄弟車であることが大きな話題となりました。

 

BMWとトヨタという、全くキャラクターの異なるメーカーが共同開発し誕生した両車は、一体どこが違うのでしょうか。

 

Z4に主眼を置きながら、その違いを明らかにしていきます。

 

 

■BMW Z4とはこんなクルマ


 

 

Z4の初代モデルは2003年に登場しました。

 

BMWにおける「Z」は1987年に発表されたZ1から続く、歴史ある車名です。

 

Zはドイツ語で未来を表すZukunftの頭文字で、BMWでは、ツーシーターのオープンカーであることを示します。

 

60年以上の歴史を誇る伝統のBMWロードスターの最新モデルに相応しい、俊敏性や運動性を保持し、正確なハンドリングを実現させるため、高剛性のボディや空力性能を高次元でバランスさせています。

 

ボディサイズはもちろん、ソフトルーフトップの採用により、より重心位置を下げることができ、ボディサイズやデザインと同様に、運動性能に大きな影響を与えているのです。

 

現行モデルである3代目Z4が発売されたのは2019年2月。

 

発売時のエントリー価格はZ4がsDrive20iで566万円からとなっています。

 

一方、スープラは2019年5月に、TOYOTA GAZOO Racingが手がけたGRスポーツとして誕生。

 

GRスープラのエントリーモデルSZが499万5000円からと、販売価格では約60万円の開きがある両車ですが、違いはどこにあるのか、細部を確認していきましょう。

 

 

■ソフトトップのZ4とハードトップのスープラ


 

 

GRスープラがハードトップルーフなのに対し、Z4はソフトトップルーフを採用しているのが、大きな違いです。

 

スープラのルーフは開閉式ではないため2ドアクーペのままですが、Z4は自動開閉式のソフトトップルーフであり、クーペとしてもオープンカーとしても楽しむことができます。

 

ルーフは時速50㎞以下の走行時でも僅か10秒でオープン・クローズが可能となっています。

 

ボディサイズはZ4が全長4,335mm×全幅1,865mm×全高1,305mm、GRスープラが全長4,380mm×全幅1,865mm×全高1,290~1,295mmとなっており、スープラと比較すると、全長が少し短く、全高が高いです。

 

ホイールベースは両者ともに2,470mmとなっており、同一のプラットフォームを使用していることが、数字の上からも確認することができます。

 

 

■BMW伝統の包まれ感の強いZ4のインテリア


 

 

両車のインテリア(内装)は、BMWの伝統的な雰囲気を強く継承しています。

 

BMWの哲学でもあるドライバー・オリエンテッドなインテリアを採用しており、運転中のドライバーの集中力を妨げないよう、各種スイッチ類の配置やディスプレイ・メーターパネル等の視認性を高めています。

 

水平基調のインパネが特徴的ですが、GRスープラの方がより強く水平基調イメージを持ちやすいデザインになっています。

 

 

Z4は計器類がよりドライバーズシートの方を向いているように感じられ、助手席では開放感を感じられるデザインです。

 

ドライバーズシートは、Z4のデザインの方が包まれ感が強く感じられます。

 

ナビゲーション(ディスプレイオーディオ)周辺のデザインが大きく違い、運転席から見渡せる視界の広さも若干異なります。

 

また、Z4にはデジタルコクピットのBMWオペレーティングシステム7.0を、BMW Intelligent Personal Assistantを搭載するなど、先進装備が多く付帯されているのも特徴です。

 

車両本体価格の差は、インテリアの装備の違いと考えてもいいでしょう。

 

 

■エンジンは同じだがZ4にはMTがあるぞ


 

 

搭載されるエンジンは3タイプで、どのエンジンも出力やトルクの数値まで同じです。

 

Z4のM40i(GRスープラ RZ)に搭載される3.0L直列6気筒ターボエンジンは、最高出力250kW(340PS)/5,000~6,500rpm、最大トルク500Nm(51.0kgm)/1,600~4,500rpm、8速ATが組み合わされます。

 

sDrive20i(GRスープラ SZ)に搭載される2.0L直列4気筒ターボエンジンは、最高出力145kW(197PS)/4,500~6,500rpm、最大トルク320Nm(32.6kgm)/1,450~4,200rpm、8速ATが組み合わされます。

 

sDrive30i(GRスープラSZ-R)に搭載される2.0L直列4気筒ターボエンジンは、最高出力190kW(258PS)/5,000~6,500rpm、最大トルク400Nm(40.8kgm)/1,550~4,400rpm、8足ATが組み合わされます。

 

両車の中で唯一のMTモデルを準備するのがZ4のsDrive20iです。

 

GRスープラにはマニュアルトランスミッションが設定されていないため、MTを希望するユーザーは、Z4一択となります。

 

同一エンジン、同一プラットフォームですが、Z4の方がGRスープラよりも高価格帯のクルマであり、相応の走行性能やラグジュアリー感を感じられるクルマとなっています。

 

ソフトトップの採用による重心位置の違いも大きく、BMW伝統のスポーツ性能をより強く感じられるのもZ4でしょう。

 

それでもGRスープラとの価格差が気になる方は、Z4の中古車を検討してみてはいかかでしょうか。

 

価格差も小さくなり、購入検討もしやすくなります。

 

ぜひ、実車を確認してみてください。

 

 

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