世界のクルマをもっと知る

【FR輸入スポーツカー対決】 ジャガー FタイプとBMW M4クーペを比較

 

 

ジャガーFタイプとBMW M4クーペは、高いパフォーマンスとラグジュアリーでスポーティなデザインが魅力です。

 

中古車市場であれば、Fタイプは3年落ち程度の3.0Lモデル、M4クーペは先代モデルの5年落ち程度でほぼ同じ価格帯になりますので、ライバルとして比較できます。

 

そこで今回はそれぞれのモデルにどんな特長があるのか、比較しながら解説していきます(3.0Lモデルの比較です)。

 

 

■スマートでありながら存在感のあるデザインのFタイプ/伝統と先進が融合したM4クーペ


 

 

Fタイプのボディサイズは全長4,480mm×全幅1,925mm×全高1,315mm、ホイールベースは2,620mmです。

 

オールアルミニウム製ボディを採用し、優れたダイナミクス性能を備えたクーペモデルとして2013年に発売されました。

 

エクステリア(外装)は縦型のヘッドライト、大開口のフロントグリル、長いボンネットなどジャガーらしいスマートさが感じられるデザイン。

 

ボディタイプはクーペとコンバーチブルがありますが、どちらを選んでもバランスの良いスタイリングを楽しむことができます。

 

2020年1月に大胆なフェイスリフトが行われ、デザインが大きく変わりましたが、エンジンなどメカニズムに変更はありません。

 

中古車で検討するならこのマイナーチェンジ以前を狙うと、価格もこなれていますのでおすすめです。

 

 

先代のBMW M4クーペですが、こちらのボディサイズは全長4,685mm×全幅1,870mm×全高1,385mm、ホイールベースは2,810mmです。

 

2017年5月に発売されたモデルからは、デイタイム・ランニング・ライト機能付きヘキサゴナル(六角形)デザインの新しいLEDヘッドライト、LEDリアコンビネーションランプ、ブラックカラーの19インチアルミホイールと、先進的でスポーティなイメージに進化しました。

 

BMWらしいショートオーバーハングの安定感あるスタイリングと、伝統的かつ存在感のあるデザインが特長です。

 

 

■ドライバー中心で走りを意識したデザインのFタイプ/機能的で高級感のあるM4クーペのインテリア


 

 

Fタイプのインテリア(内装)は、ドライバー中心の機能的なコックピットと、走りを意識した立体的な造形のトリム類、インパネが印象的です。

 

メーターはオーソドックスな2眼タイプですが、整然と並んだエアコンパネルやシフトノブ周りのスイッチ類など、英国車ならではの伝統と格式を感じさせる仕上がりです。

 

ただし、Fタイプだけでなく他の高級スポーツカーにも当てはまることですが、こうしたモデルはシートの素材やカラー、ステッチなどの仕様をオーナーの好みで自由に選べるようになっているため、中古車を検討する場合はある程度幅の広い選択肢を持っておくと良いでしょう。

 

 

さてM4クーペのインテリアですが、水平基調のインパネなど他のBMWラインアップにも共通する意匠が採用され、機能的でゆったりと開放的な空間に感じられる仕上がりです。

 

特に強い個性があるわけではありませんが、手で触れる部分の質感や落ち着いたメタルの加飾、オプションで選べるカーボンのトリムなど、大人の高級GTカーにふさわしい上質な雰囲気です。

 

またM4クーペの場合は、決して広くはないものの後席にもシートが備わり、乗車定員は4名(Fタイプは2名)。贅沢なツーリングカーとして、またちょっとした荷物置場としても使え、実用的なゆとりもあります。

 

 

■どちらもパワフルで圧倒的なパフォーマンスを見せる


 

 

Fタイプには2リッターモデル、5リッターモデルなど様々なパワートレインが用意されていますが、ここは条件を揃えて3リッターエンジンで比較してみましょう。

 

Fタイプには3.0L V6DOHCスーパーチャージャーが搭載されていますが、クーペには2種類の異なる出力がラインアップされています。

 

まず1つ目のユニットですが、最高出力は250kW(340PS)/6,500rpm、最大トルクは450Nm(45.9kgm)/3,500rpmというスペックです。

 

2つ目は280kW(380PS)/6,500rpm、最大トルクは460Nm(46.9kgm)/3,500rpmです。

 

駆動方式はFR(後輪駆動)とフルタイム式4WDの2種類が用意され、トランスミッションはFR車が6速MTもしくは8速AT、4WD車は8速ATというラインアップです。

 

380PSモデルの場合、0-100km/h加速は4.9秒、車両重量は1,730kgでパワーウェイトレシオは4.55kg/PSというスペックです(FR・8速ATモデルの場合)。

 

 

一方M4は、BMWのモータースポーツに関するマシンの開発やパーツを手掛ける子会社、BMW Mの手掛けるエンジンが搭載されています。

 

3.0L 直6ツインターボエンジンの最高出力は317kW(431PS)/7,300rpm、最大トルクは550Nm(56.1kgm)/1,850-5,500rpmで、駆動方式はFR、トランスミッションは6速MTもしくは7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)です。

 

またM4クーペには、サーキット走行を楽しむ方向けにさらに動力性能を上げたコンペティション・パッケージというオプションが用意されています。

 

こちらを選択すると最高出力は331kW(450PS)/7,000rpmまで引き上げられ、専用セッティングのサスペンションやデファレンシャルが装着されます。

 

この場合の0-100km/h加速は4.0秒、車両重量は1,640kgですからパワーウェイトレシオは3.64kg/PSという驚きの数値です。

 

Fタイプはジャガーならではのすっきりとしたシャープなフォルムやスポーティで気分を高揚させるインテリアが特長です。

 

パワーユニットも高級スポーツクーペとして申し分のないスペックで、日常生活からロングドライブまであらゆるシーンでゆとりを感じさせるパフォーマンスが期待できます。

 

一方M4クーペはBMWらしい伝統的なスタイリングながら塊感のあるフォルムと疾走感を感じさせるデザインで、4名乗車も可能な高級GTカーという印象です。

 

エンジンは街乗りでは持て余すほどパワフルですので、サーキット走行で非日常を思う存分味わいたいという方におすすめです。

 

 

Fタイプの中古車情報を見てみる

 

M4の中古車情報を見てみる