イタリアンデザインをまとったSUV「アルファロメオ ステルヴィオ」が狙い目
イタリアのスポーツカーメーカー、アルファロメオが2018年から日本市場で販売しているステルヴィオは、2016年に世界最速の量産4ドアセダンの座に輝いたジュリアの系譜を受け継ぎ、SUVながら高いオンロード性能を有するプレミアムSUVです。
SUVらしい佇まいにアルファロメオらしさが色濃く残るフロントマスクで、他メーカーのライバルとは一線を画すモデルです。
今回はそんなステルヴィオの魅力をじっくり紹介していきましょう。
■ひと目で分かるアルファロメオらしさ
自動車史に残る数々の名デザインを生み出してきた伝統と、優れたパフォーマンスを最大限に引き出すための機能美が融合するエクステリアは、まさにアルファそのものです。
伝統にしたがって盾型グリルとエンブレムをセンター部に配置するフロントマスクは、シャープなフォルムのヘッドランプユニットに特徴的なLEDポジショニングライトが特徴。
サイドはボディ後端を切り落とした印象のリアに向かってなだらかに傾斜するルーフラインと、シャープなショルダーライン、彫りの深いプレスラインによってスポーティで洗練されたスタイルを極めています。
セダンのジュリアとモノコックを共用するステルヴィオのボディサイズは全長4,690mm×全幅1,905mm×全高1,680mm、ホイールベース2,820mmというもの。
大人気のトヨタ ハリアーに比べると、全長が50mm短く、全幅が50mm広いロー&ワイドなスタイルになっています。
■パワートレインは全部で3種類
ステルヴィオに用意されるパワートレインは、官能的なエンジンサウンドが楽しめるスタンダードな2.0L直4ターボガソリン、バランスシャフトの採用で大幅な振動の低減を実現し環境性能にも優れる2.2L直4ターボディーゼル。
そしてトップグレードの“クワドリフォリオ”に搭載された一体成型のアルミニウムから作り出すことで並外れた軽量性と圧倒的なパフォーマンスを発揮する2.9L V6ツインターボの3つです。
トランスミッションには、ALFA DNAドライブモードシステムを備えたZF社製の8速ATを採用します。
このALFA DNAドライブモードシステムは、2.0Lガソリンと2.2Lディーゼルでは「Advanced Efficiency」「Natural」「Dynamic」の3モード、クワドリフォリオではそれに150mm/sでギアが切り替わる「Race」を加えた4つのモードが用意されます。
駆動方式は、全モデルで前後トルク配分を0:100〜50:50まで、フレキシブルに可変させる電子制御式の4WDシステムのAlfa Romeo Q4を採用。
滑りやすい路面や悪天候でも安定した走行を実現できるようしつけられています。
またリアアクスルにはLSDを新装備して、コーナリングなどで生じる左右の駆動輪の回転差を制御し、スポーツドライブ時のコーナリングでも、高い走行性能と余裕のあるハンドリングを提供します。
サスペンションはフロントがセミバーチャルステアリングアクシスを備えたダブルウィッシュボーン、リアはバーティカルロッド付きマルチリンクという構成で、ステアリング操作に対する速やかで正確なレスポンスと、凹凸のある路面でも横方向のグリップと快適な乗り味を実現しています。
■高級感あふれる室内空間
イタリアンレザーをはじめとする厳選されたマテリアルを惜しみなく採用するインテリアは、エクステリア同様卓越した美意識が体現されています。
シートはスポーツレザーやナチュラルレザーを採用するシートの前席には、6ウェイパワーシートやランバーサポートなどの快適機能を装備。
コンソールのセンターパネルには7インチフルカラーTFTマルチファンクションディスプレイが埋め込まれ、ドライバー・アシストの起動時の運転データや警告などの情報を表示します。
テールゲートはハンズフリー機能付きのパワーテールゲートを備え、スマートキーを携帯した状態で片足をリアバンパー下部に入れて引くようなキック動作を行なうだけでテールゲートを自動で開閉できるようになっています。
■安全性能も運転支援機能も充実
運転支援機能では、低速走行時には「トラフィックジャムアシスト(TJA)」、高速走行時には「ハイウェイアシスト(HAS)」がそれぞれ設定され、安全な車間距離をキープしステアリング操作を支援。
また死角をカバーする「アクティブブラインドスポットアシスト」や、車線逸脱を修正する「レーンキーピングアシスト(LKA)」、交通標識をディスプレイ上に表示する「トラフィックサインレコグニション(TSR)」、走行中の道路の制限速度に基づく調整を行なう「インテリジェントスピードコントロール(ISC)」、SUVならではの「ヒルディセントコントロール(HDC)」なども設定されています。
安全性能では前面衝突警報の「フォワードコリジョンワーニング(FCW)」をはじめ、「衝突被害軽減ブレーキ(歩行者検知機能付き)」、緊急制動表示機能の「エマージェンシーストップシグナル(ESS)」、タイヤ空気圧監視機能の「タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS)」、後退時に他の車両が約35km/h以下で接近してくると警告音でドライバーに危険を知らせる「リアクロスパスディテクション(RCPD)」などが用意されています。
■いま中古車市場が熱い
ステルヴィオの新車価格(2022年8月現在)はスタンダードモデルが703万円〜795万円で、トップグレードのクワドリフォリオともなれば1383万円と大台を突破しています。
そんなプレミアムなステルヴィオですが、日本での発売から4年が経過し、中古市場で十分手が届く価格の個体がでてきました。
特に2018年から2019年春ごろまでに発売されたモデルは、当時の新車価格が600万円台だったこともあり、300万円台の個体もチラホラと見かけるようになっています。
この機会にイタリア車らしいデザインとパフォーマンスを備えたアルファロメオSUVへの、乗り換えを考えてみてはいかがでしょう。