今年はスポーツカーに乗ってみませんか?
スポーツカーに乗りたいと思ってみても、なかなか足を踏み出せない方は多いでしょう。
家族みんなで乗れるスポーツカーは少なく、乗り降りのしやすさ、積載量の限界など、ユーテリティの面でも不安要素は多いはず。
また価格面でも手を出しにくく、走行性能にこだわったスポーツカーは総じて高額なプライスとなっています。
そんなときにおすすめなのが、中古車という選択。
今回は、そんな中古車で乗って欲しいスポーツカーを厳選してお届けします。
■色褪せないスポーツカーの魅力
走りのために生まれたデザインを身にまとい、走りに特化した性能を突き詰めることで生まれたスポーツカー。
ピュアなファン・トゥ・ドライブは年月を経ても色褪せることはなく、むしろ深まっていくのかもしれません。
さらに金額の面でいえば、世界的なスポーツカーはあるところまで価格が下がっても、ある時点で下げ止まりするのが常で、長く乗っても査定がゼロになることはまずありません。
それゆえに中古のスポーツカーはお買得感が高いといえ、興味があればぜひ一度は乗っていただきたいカテゴリーとなっています。
以下では星の数ほどあるスポーツカーのなかから、いまおすすめしたい5台の中古スポーツカーをセレクトしてお届けします。
■1970年代まで英国のスポーツカーといえばジャガーでした
イギリスの高級自動車メーカーであるジャガーが2013年から販売しているスポーツモデルがFタイプです。
ジャガーといえばセダンのイメージが強いかもしれませんが、かつてはル・マン24時間をはじめとしたサーキットレースでも活躍したメーカーで、Fタイプは当時のDタイプやその後のEタイプの系譜を受け継ぐスポーツモデルです。
日本では2013年5月にまずコンバーチブルが登場し、翌2014年にクーペが追加されています。
ジャガーの第4世代アルミニウムアーキテクチャー高剛性&軽量ボディに搭載されるのは、3.0L V6スーパーチャージャー、5.0L V8スーパーチャージャー、2017年に追加された2.0L直4INGENIUMエンジンの3タイプ。
トランスミッションは8速ATおよび6速MTを組み合わせ、ドライブトレインは2WD(FR)と4WDをそれぞれ用意しています。
2020年1月にはマイナーチェンジを行ない、エクステリアを大胆に変更。精悍な顔つきとなり、よりスポーツカーらしい雰囲気を身に纏っています。
■日本のレクサスが満を持して投入したフラッグシップスポーツカー
2012年のデトロイトモーターショーで出展されたコンセプトカー「LF-LC」をもとに開発が行なわれ、2017年にデビューしたレクサスのフラッグシップスポーツカーがLCです。
FRモデル向けに開発されたGA-L(Global Architecture-Luxury)プラットフォームに、搭載されるのは5.0L V8エンジンと、3.5L V6エンジンにマルチステージハイブリッドトランスミッションを組み合わせたハイブリッドをラインナップ。
スタイリングは、トヨタがアメリカに設立したデザインスタジオCALTY(Calty Design Research Incorporated)によるもので、フロントミドシップによるロングノーズと大径タイヤを収めるワイドフェンダー、コンパクトにまとめられたコクピットにより、躍動感を感じるものとなっています。
面白いのは、ハイブリッドシステムに有段ギアを組み合わせたマルチステージハイブリッドトランスミッションで、これにより全回転域で最適な駆動を伝達し、初期の加速は5.0L V8を上回るパフォーマンスを発揮するとのことです。
駆動方式はガソリン、ハイブリッド車ともに2WD(FR)のみ。
発売当初はクーペのみの設定でしたが、2020年6月の改良時にコンバーチブルモデルが追加されています。
■フェラーリよりも歴史が長いイタリアのスポーツカーメーカー
マセラティが2007年から製造しているスポーツクーペのグラントゥーリズモ。
クワトロポルテをベースにした、大人4名がゆったりと乗れる室内空間を持つグラントゥーリズモのボディサイズは、全長4,885mm×全幅1,915mm×全高1,380mm、ホイールベース2,940mmというもの。
パワートレインは、レギュラーモデルが4.2L V8で、ハイパフォーマンス版には4.7L V8を搭載。
トランスミッションは6速ATと、MCシフトと呼ばれる2ペダル式の6速MTが用意され、駆動方式はいずれもFR方式の2WDとなっています。
このグラントゥーリズモは2019年をもっていったん生産を終了していましたが、2022年秋に2代目となる新型グラントゥーリズモが発表され話題を集めました。
■世界でも数少ないV10 エンジンも選べる
2003年のフランクフルトモーターショーに出展されたコンセプトカー「アウディ・ルマン・クワトロ」をベースに開発が行なわれ、2006年にデビューしたスポーツモデルがアウディR8です。
エンジンを車体中央部に配置するミドシップレイアウトを採用し、ボディにはASF(アウディスペースフレーム)を採用することで大幅な軽量化が図られました。
パワートレインは4.2L V8と2009年に追加された5.2L V10に、フルタイム4WDのクワトロシステムを組み合わせます。
トランスミッションは、4.2L V8がセミATの6速Rトロニックと6速MT。5.2L V10には、デュアルクラッチ式の7速Sトロニックが組み合わされます。
このR8は2016年にフルモデルチェンジを行ない2代目へと進化。
パワートレインはV8が廃止され5.2L V10エンジンのみとなり、新世代のASFや新開発のクワトロシステムなどを新採用。
フラッグシップであるR8 V10プラスは、アウディ市販モデル最強の456kw(620ps)を達成しました。
■伝統に縛られながら進化を続けてきた唯一無二
ポルシェが1964年以来、一貫してつくり続けているリアエンジン搭載のスポーツカーが911です。
水平対向6気筒(フラットシックス)エンジンをリアに搭載し、後輪を駆動するRRというドライブトレインを採用し続けるポルシェブランドのフラッグシップモデルです。
911というのはモデル名ですが、実際にはそれぞれの時代につくられたコードネームで呼ばれることが多く、901から始まり、930、964、993という空冷911世代が続いた後、始めて水冷エンジンを搭載した996が1997年に登場。
その後は、997、991、992と進化しています。
この911の進化は、リアオーバーハングにエンジンを搭載するRRをいかに手懐けるかに腐心したもので、現在の992と初期の901では別物といっても過言ではないほど、変化しています。
とはいえ、そのシルエットはまぎれもなく911のもので、これが多くの人々が911に惹かれる理由のひとつです。
そのため中古車の選択肢が多いのが911の魅力となっています。
今回紹介した5台のスポーツカーは、どれも似ていない唯一無二のデザインや性能を持ち合わせています。
そのなかから自分の気に入った1台を見つけるのも楽しく、さらにモデルによっては年式やグレード、仕様を選ぶのもまた楽しい作業となるに違いありません。
日常シーンを非日常にいざなってくれるスポーツカーライフ、まずは中古車から気軽に楽しくスタートしてみてはいかがですか。