プジョーの新ミニバン リフター、シトロエンのベルランゴとの違いは?

欧州では、小型商用車(LCV)をベースに装備を充実させた乗用モデルLAV(レジャー・アクティビティ・ビークル)というジャンルが定着しており、各メーカーから販売されています。
フランスのプジョーも多分にもれず、リフターを2018年に発売。2019年10月から日本でも販売が開始されました。日本でのミニバンやSUVとは一線を画すリフターとは、どんなクルマなのでしょうか?
リフターとベルランゴは兄弟車
2018年にジュネーブモーターショーで発表されたリフターは、パートナーという商用モデルの乗用版で、3代目に進化する際にあたり乗用モデルとして専用の名称が与えられたものです。
同時にデビューしたシトロエン ベルランゴとプラットフォームや機能の大部分を共有する兄弟車ですが、プジョー独自のデザインエッセンスと先進メカニズムによって完成されています。 またミニバンとSUVとステーションワゴンのメリットを組み合わせたリフターは、実用的でファッショナブルなフレンチテイストを存分に味わえる1台となっています。
シャシーは、グループPSAのプラットフォームEMP2をベースにしたもので、足まわりはフロント:マクファーソンストラット、リア:トーションビームという構成。タイヤサイズは205/60R 16インチとなっています。
プジョーらしいデザインのエクステリア
フロントは、スクエアでたくましい印象。垂直なグリルと中央に配されたプジョーライオンが、新しいプジョーであることをアピール。同時に欧州では義務化されているデイタイムランニングライトは、ライトユニット中央に縦にセット。リアのコンビネーションランプは、ライオンの爪痕をモチーフにした3条のLEDラインとし、精悍さが表現されています。
また、バンパー下部、ホイールアーチ、サイドプロテクターにはブラックアウトされた樹脂パーツが装着され、SUVの力強さが表現されています。 ボディサイズは、全長4,403mm×全幅1,848mm×全高1,878mm。ホイールベースは2,785mmとなり、日本の道路事情でも扱いやすいサイズです。
インテリアにはi-Cockpitを採用
インテリア(内装)には、プジョーの独自のコクピットレイアウトである「i-Cockpit」が導入されています。 上下にフラットな部分を持つステアリングホイールと、ステアリングの中からではなく、上から視認できるよう配置されたメーターパネル、直感性、快適性、操作性を研究したタッチスクリーンなどにより構成されるi-Cockpitは、MPVのセグメントにおいてリフターを唯一無二の存在としています。
インテリアの配色は、ブラックを基調としたシックなもの。ユーティリティスペースの点では、シトロエン ベルランゴとほぼ共通。リアドアは、手動のスライド式で左右に備わります。 異なるのはセカンドシートのデザインでは、ベルランゴが3座独立式であるのに対し、リフターは6:4の分割可倒式。さらに座面がややフラットになり、ホールド感や使い勝手に違いが生まれています。
ラゲッジ容量は、5名乗車時でトノカバー下597L、2列目シートを倒した状態では最大で2,126L(容量はVDA方式)。奥行きについては、5名乗車時で1m、2名乗車時で1.88m、助手席を倒した状態では最大で2.7mと、こちらもベラルンゴと共通です。
天井のマルチパノラミックルーフは、フロントにルーフトレイを設けるほか、中央部にバックインルーフと呼ばれる収納、さらにリアにシーリングボックスを用意。さらに充実した収納スペースで、室内の使い勝手を高めています。
テールゲートは、ガラス部分だけ別個に開閉することが可能。スペースが狭い場所で重宝するでしょう。
低回転からの力強いトルクを発生するディーゼルエンジン
フロントに搭載されるクリーンディーゼルエンジン(DV5)は、1.5L 直列4気筒ターボから、最高出力96kW(130PS)/3,750rpm、最大トルク300Nm/1,750rpmを発生。電子制御8速ATを組み合わせ、低回転からの力強いトルクと軽快な吹け上がり、そして高い環境性能と低燃費性能を実現しています。 駆動方式はFF(前輪駆動)のみですが、路面状況に合わせて駆動力や車両運動制御、ブレーキ制御を総合的に行うアドバンスドグリップコントロールを装備することにより、あらゆる路面での走行安定性や安全性を向上させています。
安全性能も充実
グループPSAの先進安全運転支援システム(ADAS)は、ストップ機能付きのアクティブクルーズコントロール、アクティブセーフティブレーキ、レーンキープアシスト、ブラインドスポットモニターシステム、インテリジェントハイビーム、トラフィックサインインフォメーション、フロント&バックソーナー/ワイドバックアイカメラ、ドライバーアテンションアラートなどによって構成されます。
くわえてリフターには、Apple CarPlay、Android Autoに対応するスマートフォン接続機能のプジョーミラースクリーン、エンジンを停止するとパーキングブレーキが作動し、アクセル操作を検知するとブレーキを自動で解除するエレクトリックパーキングブレーキ、スマートフォンのワイヤレス充電を可能とするワイヤレススマーフォンチャージャーなどが装備されています。
欧州の商用モデルをベースにしたミニバンといえば、これまで日本国内ではルノー カングーのみでした。そこにリフターと兄弟車のベルランゴが投入されることで、にわかに注目が集まりそうな気配です。
最新のヨーロピアンデザインと、日本でも余すところなく発揮できる実用性の高さを、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?




