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メルセデス・ベンツの手がけたコンパクトミニバン2代目Bクラスを解説

 

2005年3月のジュネーブショーで初代モデルがお披露目され、日本では翌年より発売を開始したメルセデス・ベンツ Bクラス。

 

2011年のフランクフルトショーで2代目を発表し、現在は2018年秋にフルモデルチェンジを行なった3代目が販売されています。

 

Aクラスよりもひとまわり大きく使いやすいコンパクトミニバンのBクラス。

 

今回はその中でも、いまだ魅力の衰えない2代目モデルの魅力をあらためてお伝えしていきましょう。

 

 

■スポーティさを増したエクステリア


 

 

初代Bクラスは当時のAクラスとプラットフォームを共有しつつもホイールベースを拡充し、室内空間にゆとりをもたせたモデルでした。

 

その後、登場した2代目では、従来のサンドイッチ構造をやめ新開発のMFAプラットフォームを採用することで、乗降性を高めさらなる室内空間の拡充を図っています。

 

 

そんな2代目のエクステリア(外装)は、アローシェイプが特徴的なボンネットや大型化したグリル、LEDポジショニングおよびドライビングライトなど、最新のメルセデスデザインを積極的に投入し、フロントには2本ないし3本のルーバーグリルを装着するなど、スポーティさを増しています。

 

コンパクトサイズのミニバンでありながら空力性能にも優れており、Cd値はクラストップレベルの0.26を達成。

 

またフロントホイールアーチで発生する乱流を整えるため、整流効果の高いデザインのホイールアーチスポイラーもあしらわれています。

 

 

■メルセデスらしさを存分に味わえるインテリア


 

 

Bクラスのインテリア(内装)は、SLS AMGの流れを汲む丸型のエアアウトレットが印象的。

 

上質な素材をふんだんに用いることでクラス感を超える高級感も演出しています。

 

また、ダッシュボードのセンター部には新型の7インチTFT液晶によるCOMANDディスプレイを配置し、機能性も大幅にアップさせています。

 

フロントシートはサイドの張り出しを強めたスポーティなシートを採用し、強度を変えることなくパッドを薄くしたことで省スペース性も実現。

 

 

また先代よりも全高を低くしたにもかかわらずクラストップレベルのヘッドクリアランス(前席1,010mm)を確保しています。

 

一方リアシートは2:1分割可倒式を採用して多彩なシートアレンジを実現しました。

 

オプションのEASY-VARIO PLUS装着車ではリアシートにバックレスト角度調節と前後スライド機構も備えています。

 

 

■走りも期待できるパワートレイン


 

 

パワートレインに採用されているのは新開発の1.6L 直4直噴ターボエンジン。

 

最高出力90kw(122PS)/5,000rpm、最大トルク200Nm(20.4kgm)/1,250〜4,000rpmを発生し、従来比で+5kW、+200Nmを発生します。

 

また最新の直噴システムを用いたBlueDIRECTテクノロジーによって燃費性能も向上し、JC08モード燃費では16.0lm/Lと約19%の燃費向上を実現しています。

 

トランスミッションは新型の7速デュアルクラッチトランスミッションを採用し、7速を備えたことでワイドなギアレシオをカバーして常に最適なギアポジションを選択することができるようになりました。

 

 

ステアリングシステムでは電動サーボモータをステアリングギアに直付けしたデュアルピニオン式EPSを採用し、実際にステアリング操作を行なった場合にのみパワーアシストが働くため、車両の総合効率にも貢献しています。

 

 

■クラス感を超えた安全装備が標準に


 

 

安全面では、コンパクトクラスでは世界初となったレーダー型衝突警告システム CPAを全車で標準装備。

 

さらに警告後にドライバーのブレーキ操作では十分な制動力が得られない場合には、アダプティブブレーキアシストにより事故回避に必要な制動力を補うなど、優れた安全装備を備えています。

 

ほかにも長時間走行時のドライバーの疲労を検知して知らせるアテンションアシストも全車で標準装備しています。

 

ボディシェルは高張力鋼板と超高張力鋼板をボディ全体の約67%に使用し、クラス最高水準の安全性を確保。

 

さらに歩行者衝突時の歩行者負傷を軽減するべく、柔軟性に富むアルミ製エンジンフードと樹脂製のフロントバンパーを組み合わせた ソフトノーズを採用し、エンジンフードとエンジンの間にあるクラッシャブルゾーンをさらに拡大させています。

 

 

■中古車なら新車の半額以下で探せる


 

 

2代目のBクラスは2012年春より日本国内で発売を開始し、2019年まで販売が行なわれていました。

 

当初のラインアップはB180ブルーエフィシェンシーとB180ブルーエフィシェンシー スポーツの2種類で、車両本体価格はB180ブルーエフィシェンシーが299万円、B180ブルーエフィシェンシー スポーツが348万円となっています。

 

その後B250ブルーエフィシェンシー(435万円)や4WDモデルとなるB250 4マチックスポーツ(490万円)なども追加されました。

 

メルセデス・ベンツの中ではAクラスに続いて手の届きやすい新車価格だったこともあり、中古車市場でも価格は控えめ。

 

100万円台の予算で良質な中古車を探すことができ、中には100万円を切る個体もあるのでおすすめです。

 

 

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