【愛嬌があってかわいい】丸目ヘッドライトの輸入コンパクトカー3選
クルマのヘッドライトは人間の「目」に相当する部分で、全体のデザインや印象に大きな影響を与えるパーツです。
昔は「シールドビーム」と呼ばれる電球とレンズが一体化したものが使われていましたが、その後電球交換型が使われて異形ヘッドライトになり、最近ではLEDやレーザーといった技術革新により、さらに自由度の高いデザインができるようになりました。
眼光鋭い薄型のヘッドライトが現在の主流ではありますが、丸目ヘッドライトのクルマはとても愛嬌があって親しみやすいデザインで、女性にも人気がありますね。
そこで今回は、丸目ヘッドライトの輸入コンパクトカーをいくつか紹介したいと思います。
■「国民車」の基礎を築いた偉大な名車|VW ビートル

ビートルの歴史は長く、「タイプ1」と呼ばれる空冷エンジン搭載の初代ビートルは1930年代に開発され、1945年〜2003年まで市販されていました。
タイヤを覆うようにカーブを描くフェンダーにはかわいらしいヘッドライトが装着され、ぽってりとしたキャビンスペースやなだらかに傾斜するリアセクションなど、どこから見ても愛嬌があって親しみやすいデザインです。
燃費や性能、信頼性といった国民車に必要な要素が揃っていたとはいえ、この秀逸なデザインがあったからこそ世界的に愛されたモデルとなったわけです。
1998年には「ニュービートル」という名前で新型が登場しました。
これはタイプ1の直接的な後継車ではなく、ゴルフのプラットフォームを元にタイプ1のデザインをモチーフとした、いわゆる「ネオクラシック」モデルです。

2011年にはニュービートルの後継モデルとして「ザ・ビートル」に改名した新型が誕生しました。
こちらはジェッタに使用される「A5プラットフォーム」を採用したモデルで、ニュービートルよりボディサイズは大きくなりましたが、その分室内が広くなって使いやすくなりました。

インテリア(内装)は、ボディと同じ色を配したパネルや上に開くグローブボックスなど、タイプ1をイメージしたデザインがクルマ好きの気分を盛り上げてくれます。
エンジンやトランスミッション、安全性能などは技術の進歩に合わせて最新のものにアップデートされ、他のVWモデルと同様に安心して乗ることができます。

ザ・ビートルのヘッドライトもタイプ1と同様に丸目ヘッドライトのデザインですが、LEDのポジションランプが内蔵され、かわいらしい表情をさらに豊かに表現しています。
しかし2019年7月に残念ながら生産終了となり、タイプ1から続くおよそ80年の歴史の幕が下りました。
■コンパクトカーの歴史を塗り替えた革新的なモデル|BMW ミニ

丸目の輸入コンパクトといえば、ミニは外せないでしょう。
クルマに詳しくない方でもミニのデザインを思い浮かべることができる方は多いでしょうし、町で見かけたら思わず見てしまうアイコニックなデザインが特徴です。
初代ミニはイギリスのBMC(ブリティッシュ・モーター・コーポレーション)から1959年に登場した「Mk-1(マークワン)」と呼ばれるモデルでした。
「4人乗車が可能でありながら車体をできるだけコンパクトにする」という矛盾に挑戦して開発されたミニは、横置きエンジン・前輪駆動という今では小型車に当然のように採用されるレイアウトとなりました。
当時としては“革新的”なモデルだったわけです。
非常に経済的な小型車というコンセプトで販売されたミニでしたが、そのキビキビとした走りにレーシングカーとしての資質を感じた人物が、自動車界のレジェンド「ジョン・クーパー」氏です。彼の手によりチューンされたミニは1964年のモンテカルロ・ラリーで優勝し、以降「クーパー」はミニの高性能ブランドとして定着しました。
1994年にはBMWがローバーを傘下にし、ミニに関する権利を手に入れました。
ですから2001年に発売された新型モデルは「BMWミニ」と呼ばれ、デザインはBMCミニをモチーフとしているものの、メカニズムやボディサイズは全く違うものとなります。
初代BMW ミニには3ドアハッチバックとコンバーチブルしかバリエーションがありませんでしたが、2006年に発表された2代目からはステーションワゴンの「エステート」やSUVの「カントリーマン(日本では「クロスオーバー」という名称)」など豊富なバリエーションが設定されました。

現行型となる3代目は2013年に登場しました。
BMWのコンパクトクラスにも搭載される1.5Lガソリンターボや2.0Lディーゼルターボなど最新のパワートレインが搭載され、先進的で信頼性の高いメカニズムでミニの世界観を堪能できます。
特にクロスオーバーはアウトドアレジャーなど多目的に使える実用的なモデルで、クルマ好きだけでなく幅広いユーザー層に支持される人気モデルとなっています。
■500を見ればイタリアが分かる!?トレンド発信のアイコン的存在|フィアット 500

現行型のフィアット 500(チンクエチェント)もリバイバル版となります。
こちらは1957年に登場した「NUOVA(ヌオーヴァ・新しいの意) 500」というモデルの2代目です。
NUOVA 500は非常に愛嬌のあるかわいらしいデザインで、「ルパン三世に出てきたクルマ」と聞くとすぐにイメージできるのではないでしょうか。
ミニに近いコンセプトのように思えますが、こちらはRR、つまりリアエンジン・後輪駆動レイアウトを採用。
軽量ボディ、4名乗車が可能な簡素なモデルで、価格も安かったことから人気となり、イタリアの国民車として多くの人に親しまれました。

2007年、このNUOVA 500のデザインをモチーフとした全く新しいモデル、「フィアット 500」が登場しました。
こちらはFFを採用し、現代的な装備と快適な乗り心地に生まれ変わっています。
全体的なフォルムとヘッドライトは丸くなっていますが、ボンネットの厚みやサイドからリアにかけてのボリューム感などはモダンで、500のイメージはあるもののレトロ感は強すぎず、“使いやすそうなかわいいコンパクトカー”という印象に感じられます。

しかし500といえば、かつてフィアット車をベースにチューニングモデルを製作していたマニファクチャラー「アバルト」が手がけるスポーツモデルや、様々なブランド、イベントとの限定コラボモデル、最新のメカニズムに合わせて次々に投入される新型モデルや、イタリアのファッション・文化をテーマにした特別仕様車など、次々にトレンドやトピックを提供してくれるクルマとしても人気です。
デビュー以来、その種類はなんと80種類を超えるとか。
単なる「かわいらしい」クルマにとどまらず、最新の流行やファッション、イタリアの文化や「今」を発信するために用いられるアイコン的な存在。
それがフィアット 500と言えるでしょう。
丸目ヘッドライトのかわいらしい輸入コンパクトカーを紹介しました。
クラシックモデルのレトロで不変なデザインの魅力はそのままに、最新のメカニズムと安全装備で安心して乗ることができるモデルです。
一味違う個性をクルマで表現したい方、ぜひ一度実車を見てみてはいかがでしょうか。




