【虎や跳ね馬など】生き物の名前がついた輸入車5選
生き物の名前がついたクルマといえば?と聞かれてすぐに挙げることができるでしょうか。
最近ではめっきり少なくなったようですが、クルマの特徴を動物に例えて、車名に動物の名前を使用しているクルマがあります。
そんな動物の名前を冠した輸入車をいくつか紹介しましょう。
■VW ザ・ビートル
ザ・ビートルはフォルクスワーゲンの個性派ハッチバックモデルで、2019年に残念ながら販売終了となってしまいましたが今なお多くの方に愛されているクルマです。
ビートルというのは、もともとフォルクスワーゲンが第二次世界大戦後に本格的な量産を始めた国民車タイプ1に付けられた愛称で、そのかわいらしい形状や“かぶと虫”に似ていることから、そう呼ばれるようになりました。
1998年にゴルフのプラットフォームをベースに登場したニュービートルは、まさにこのタイプ1のデザインをモチーフにしたネオクラシックモデルです。
その丸っこくてかわいらしいスタイリングを保ちながら、FFメカニズムと現代的な装備で話題となり、1999年からは日本でも販売が始まりました。
2011年に発表された新型モデルはザ・ビートルと名称を変更し、新しいプラットフォームでボディサイズを拡大したものの、そのアイコニックなデザインを継承しつつ実用性や動力性能を向上させています。
タイプ1は2003年まで合計2100万台以上が生産され、単一車種では世界一の記録を持つ量産車となりました。
タイプ1自体今でも愛好家の多い特別なクルマではありますが、ニュービートル、ザ・ビートルと続くネオクラシカルモデルの登場も含め、このデザインがいかに不変のものであり、世界の人々に愛されているかが分かります。
■フィアット パンダ
パンダはイタリアを代表するコンパクトカーで、初代は1980年に登場。
もちろんその車名は誰でもよく知っているジャイアントパンダから名付けられています。
スクエアなボディパネルと平面ガラスで構成された斬新なスタイリングは、イタリアデザイン界の巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロ氏の手によるもの。
お洒落で座り心地のよいシートや意外とキビキビ走る動力性能も話題となりました。
2003年には2代目が登場。
クラスを超えた使い勝手の良さと楽しい走りで2004年度の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞する実力の持ち主でもありました。
そして2011年からは現行型となる3代目にバトンタッチ。
四角と丸の間のカタチ「スクワークル」を随所にちりばめた独創的なデザインが特徴的で、誰もが親しみを感じるデザインと、パンダのウリでもある実用性を両立させた魅力的なモデルとなっています。
■ポルシェ マカン
マカンは、ポルシェの大ヒットSUVであるカイエンより一回り小さいモデルとして2014年に販売が開始されたモデルで、現在ではポルシェの全販売数の4割を占めるほどの人気車種となっています。
都会での日常的な使い方にちょうど良いボディサイズに、一目でポルシェと分かるすっきりとしたヘッドライト周りのデザインやSUVらしく力強い前後バンパー、先進的な印象を与える横一直線のLEDリアコンビネーションランプなど、スポーティな特徴のエクステリア(外装)となっています。
パワートレインには2.0L 直4ターボや3.0L V6ターボ、2.9L V6ツインターボといったラインアップを用意。
7速PDK(デュアルクラッチ式AT)に4WDという組み合わせで様々なドライビングスキルを持つユーザーの要望に応えます。
車名のマカンとはインドネシア語の虎を意味する言葉で、柔軟性、パワー、魅力、ダイナミクスをイメージして名付けられました。
■ランボルギーニ ウルス
ウルスはイタリアのスーパーカーメーカー、ランボルギーニにラインアップされたSUVです。
エンジンは4.0L V8ツインターボを搭載し、最高出力は478kW(650PS)/6,000rpm、最大トルクは850Nm(86.7kgm)/2,250〜4,500rpm、AWDで最高速度は305km/h、0-100km/h加速は3.6秒というパフォーマンス。
オンロード3種類、オフロード3種類の計6種類の走行モードを好みによって切り替えられるANIMAセレクターを装備し、あらゆる路面状況で最大のパフォーマンスを引き出せるのが特徴となっています。
ランボルギーニはロゴに牛がデザインされていることから、車名にも牛にちなんだ名前が付けられることが多いようです。
ウルスとはヨーロッパ原産の雄牛に由来し、ウルスの路面を選ばないパワフルな走りが、力強い牛のイメージと結び付けられているようです。
■フォード マスタング
マスタングはフォードのスポーツカーで、1964年の初代から人気を博しアメリカを代表するマッスルカーとなりました。
現行型は2015年に登場した7代目で、マスタング伝統の筋肉質なフォルムにスタイリッシュなヘッドライト、流麗なルーフラインというスポーツカーの王道を行くスタイリング。
2.3L 直4ガソリンターボのエコブーストや3.7L V6ガソリン、5.0L V8ガソリンというラインアップとなっています。
伝統のアメリカンマッスルカーに直4エンジンがラインアップされるところに時代の流れを感じますが、もっと驚きなのはマスタングファミリーにピュアEVモデルが追加されたことです。
しかも4ドアのクーペスタイルSUVというパッケージングで世界に衝撃を与えました。
こちらの車名はマスタング Mach-E(マッハE)となります。
マスタングのロゴには馬が疾走する様子がデザインされています。
マスタング(mustang)という英単語は、北米からメキシコにかけての平原に生息する家畜から野生化した小型の馬のことを意味しており、使いやすいサイズの軽快なスポーツカーというマスタングのキャラクターにぴったりの名前です。
最近では生き物の名前ではなく、アルファベットと数字の組み合わせを使ったモデルがほとんどで、車名という点ではあまり個性がなくなりました。
動物の名前であればクルマに詳しくない方でもイメージしやすいでしょうし、覚えやすいというメリットもあります。
そんな名前のクルマがもっと出てきて欲しいですね。