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【最上級グレードは2000万円越え】マセラティ 6代目クアトロポルテを解説

 

1963年にデビューしたクアトロポルテは、創業100年を超えるイタリアの高級スポーツカーメーカー・マセラティが誇るラグジュアリー・スポーツサルーンです。

 

クアトロポルテは、現在6代目にあたり、高級サルーンにふさわしく最上級グレードは、なんと2000万越えもあるほど。

 

同車の魅力とは何か、その詳細を紹介しましょう。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテ概説|量産化へ舵を切ったエポックモデル


 

 

誕生は1963年と、60年近くの歴史を持つクアトロポルテは、マセラティが製造するFセグメントに位置するフラッグシップ4ドアセダンです。

 

初代クアトロポルテは、レースワークス脱却からの切り札として誕生し、ラグジュアリー・サルーンの新分野を開拓、現行モデル6代目では新工場創設など、さらなる量産化へ舵を切ったエポックモデルとなりました。

 

6代目クアトロポルテは、2013年4月のデビューとなり、2017年1月にはマイナーチェンジ実施で内・外装を一新し、現在にいたっています。

 

マセラティが製造する4ドアセダンモデルには、現在、ギブリとクアトロポルテが存在しますが、ギブリが若干若年層をターゲットとしアグレッシブな印象であるのに対し、クアトロポルテはギブリより格上層をターゲットとし、パフォーマンスに加え、居住性や実用性にもこだわったラグジュアリー・サルーンとしているのが特長です。

 

6代目の現行モデルは、ベースグレードのクアトロポルテ、出力アップのクアトロポルテ S、Sの4WD(AWD)バージョンとなるクアトロポルテ S Q4、ハイパフォーマンスグレードのクアトロポルテ GTSがラインアップし、さらに、ハイパフォーマンスグレードには、Trofeo(トロフェオ)も追加されました。

 

また、ベースグレードとS、S Q4では、通常装備車(ベース)のほかに、トリムオプションとなるグランルッソとグランスポーツが用意され、オプション選択が可能で、GTSではベースがなく、グランルッソあるいはグランスポーツを標準装備としています。

 

新車価格は、クアトロポルテが1312万円、クアトロポルテ Sが1667万円、クアトロポルテ S Q4が1767万円、クアトロポルテ GTSが2035万円、クアトロポルテ トロフェオが2302万円と、かなり高額であることが見てとれます。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテ エクステリア|優雅なイタリアンスポーツを体現


 

 

6代目クアトロポルテのエクステリア(外装)は、レースで名声を得てきたマセラティにふさわしく、低重心な流線形スタイルに、イタリア車特有の優雅さを兼ね備えているのが特長です。

 

フロントではグリル中央にマセラティの象徴トライデントを配し、シャープな形状のアダプティブ・フルLEDヘッドライトとロングノーズが走りの高さを感じさせます。

 

 

サイドではフェンダーに設けられたトリプル・エアベント、特徴的なCピラーとサエッタ・ロゴがマセラティのフラッグシップであることを強調し、リアでは、クアッド・クローム・テールパイプがクアトロポルテのパワーを際立たせるものとなりました。

 

ボディサイズは、全車で全長5,270mm×全幅1,950mm×全高1,470mmとなり、ホイールベースは3,170mmの堂々としたサイズ感です。

 

エクステリアでの装備の違いは、エレガントな仕様のグランルッソでは、専用設計のフロントスポイラー、専用クローム・バンパー・インサート、ボディと同色のサイドスカート、フェンダーにはグランルッソ・バッジを装備、20インチのマーキュリオ・ホイール、ブラックブレーキキャリパーなどが採用されています。

 

スポーティな仕様のグランスポーツでは、フロントとサイドのエアインテークを専用設計に、センタースポイラーとサイドインサートはピアノブラック仕上げとし、20インチのベルセーオ・マシンポリッシュ・ホイール、レッドブレーキキャリパーなどが装備され、フロントのトライデントとサイドのサエッタ・ロゴにはブルーのアクセントが入れられます。

 

ハイパフォーマンスグレードのトロフェオでは、ピアノブラック仕上げのグリルに、カーボン仕様のエアダクトトリムを装備し、サイドのトリプル・エアベントやサエッタ・ロゴにはレッドのアクセントが入れられます。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテ インテリア|唯一無二のクラフトマンシップ


 

 

6代目クアトロポルテのインテリア(内装)は、歴代の伝統を継承し、細部にまで配慮したクラフトマンシップで仕上げられているのが特長です。

 

それに加え、インフォテインメントシステムには8.4インチのマルチ・タッチ・ディスプレイと、センターコンソールに直観的に操作可能なロータリー・コントロールを採用することで、実用性の向上を図っています。

 

トリムは、ベースとグランルッソで、ブラウン系のラディカ・オープンボア・ウッドを標準装備とし、グランスポーツではピアノブラック・ハイグロス・ウッドが標準装備されました。

 

 

シートは、ベースがエクステンドレザーを標準装備とし、グランルッソではエルメネジルド・ゼニア仕様のシルク素材を採用、グランスポーツではグレードによってエクステンドレザーあるいはフル・プレミアムレザーが標準装備されています。

 

さらに、シートにはベースとグランルッソで、フロントが12Way電動調節機能付き+4Wayランバーサポート機能付きとなり、グランスポーツでは同機能付きのスポーツシートが採用されました。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテ 走行性能|レースの血統を受け継いだ圧倒的パワー


 

 

6代目クアトロポルテは、ベースグレードとS、S Q4には3.0L V型6気筒ツインターボエンジンが搭載され、GTSとトロフェオには3.8L V型8気筒ツインターボエンジンが搭載されます。

 

トランスミッションは、全車共通で8速ATが採用され、駆動方式はS Q4がAWD、それ以外はRWD(FR)の採用となりました。

 

また、パワーを支える確かな技術として、S Q4にはインテリジェント AWDシステムを搭載、急激な加速やトラクションが失われた際には、最適なトルク配分となるよう、わずか150ミリ秒の速度で自動調節が可能です。

 

サスペンションには、路面状況やドライビングスタイルに応じて、瞬時にダンパーの減衰力を調節し、快適なドライブフィールを実現するスカイフック・サスペンションが採用されました。

 

ベースグレードの最高出力は、257kW(350PS)/5,500rpm、最大トルクは500Nm/1,600~4,500rpmを達成し、最高速度は270km/h、0-100km/h加速は5.5秒としています。

 

SとS Q4では、最高出力を316kW(430PS)/5,750rpm、最大トルクを580Nm/2,250~4,000rpmとし、最高速度は288km/h、0-100km/h加速では、Sが5.0秒、S Q4が4.8秒に到達。

 

GTSでは、最高出力が390kW(530PS)/6,700rpm、最大トルクが710Nm/2,000rpmとなり、最高速度は307km/h、0-100km/h加速では4.7秒に達します。

 

さらに、トルフェオの最高出力は、427kW(580PS)/6,750rpm、最大トルクは730Nm/2,500~5,000rpm、最高速度は326km/h、0-100km/h加速は4.5秒と、まさにレースの血統を受け継ぐパワーとしています。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテ 安全性能|速さだけじゃない。先進技術も充実


 

6代目クアトロポルテでは、速さだけでなく安全性能でも充実化が図られています。

 

前方車両を把握し、車間距離を保ちながら走行するアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)には、前方車両の速度に合わせ自動で加速・減速を行うストップ&ゴー機能付きとなりました。

 

ACCと合わせ、前方車両を把握し、衝突の危険が生じた際には警告を発する機能には、ドライバーが警告に即座に反応できない場合にそなえ、アドバンスド・ブレーキ・アシスト・システム(ABA)と連動し、自動的にブレーキを作動する前方衝突警告プラス(FCW Plus)としています。

 

ほかにも、車線逸脱を警告し、条件に応じてステアリングで車線復帰をアシストするレーン・キーピング・アシスト(LKA)や、車体左右の死角を検知し、危険が生じた場合に警告し、条件に応じてステアリングで衝突回避を行うブラインド・スポット・アラート/ブラインドスポット・アシストも搭載されました。

 

 

■マセラティ 6代目クアトロポルテをゲットするのも夢じゃない!


 

 

こうして見てみると、圧倒的パワーと贅を尽くした内外装でしつらえられたクアトロポルテは、秀逸のイタリアンスポーツであることがわかります。

 

しかし、新車価格はベースグレードでも軽く1000万円越えとなり、簡単に手が出ません。

 

そんな時は中古車しかも前期型がおすすめです。

 

前期型であれば650万円未満の個体もあるので、ぜひチェックしてみましょう。

 

 

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