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アウディ 初代Q3を解説

 

アウディのコンパクトSUV、Q3。

 

現行型は2020年に発売された2代目ですが、アウディらしいスポーティなスタイリングと上質な内外装、走りにこだわったメカニズムなどアウディQシリーズの魅力を小さなボディに凝縮した人気モデルです。

 

初代でもまだまだ魅力がたっぷりとありますので、どんなモデルなのかをここで紹介していきましょう。

 

 

■Qシリーズのコンセプトが人気のコンパクトカテゴリーで登場!2代目登場までの歴史


 

 

Q3は2011年の上海モーターショーで初めて公開され、日本では同年の東京モーターショーに参考出品、その後2012年に発売となりました。

 

すでに発売されていた兄貴分のQ7、Q5に次ぐ3番目のSUVで、アウディらしいオンロード主体のスポーティなプレミアムクロスオーバーというコンセプトを、小さなボディに表現したモデルです。

 

当初は2.0L 直4直噴ガソリンターボに7速デュアルクラッチトランスミッションであるSトロニック、そしてアウディ自慢の電子制御4WDシステムのクワトロを組み合わせたパワートレインのみのラインアップでしたが、2014年には1.4LのTFSIエンジンに6速のSトロニックとQシリーズ初の前輪駆動を組み合わせたグレード1.4 TFSIが追加されました。

 

2015年には仕様変更が行われ、エンジンの出力向上とグリル周りのデザイン変更や新デザインのアルミホイール、新しいボディカラーの設定、フルLEDヘッドライトのオプション設定などブラッシュアップが実施されています。

 

2017年3月の一部仕様変更では、上位グレードでフロントバンパーの大型化やエアインレットのカラー変更(ハイグロスブラック)などが実施され、さらにスポーティなイメージが強調されました。

 

2017年9月の一部仕様変更では上位グレードの装備の充実、たとえばアウディパーキングシステム、リアビューカメラ、シートヒーター標準装備化やSラインのパッケージ内容の充実が図られました。

 

1.4Lモデルでもオプションの追加やSラインのエクステリア(外装)の内容が充実しています。

 

この仕様変更が初代の最終モデルとなっています。

 

 

■アウディらしいスポーティなスタイリングと美しさにこだわったエクステリア


 

 

初代Q3のボディサイズは全長4,400mm×全幅1,830mm×全高1,595mm、ホイールベースは2,605mmとなります。

 

全幅が1,800mmを超えますので、欧州車らしいしっかりとした存在感を感じさせてくれますが、全長は控えめなので都市部でも使いやすいと感じる大きさです。

 

フロントはアウディのアイデンティティでもある立体的なデザインのシングルフレームグリルとすっきりしたデザインのLEDヘッドライト(オプション)という構成で、低い位置に接地されたハイグロスブラックカラーのエアインレットとサイドの水平ラインがSUVならではの力強さを演出しています。

 

リアは他のQシリーズと同様、テールゲートが周囲を包み込むようなラップアラウンドデザインが、採用されています。

 

リアのコンビネーションランプはテールゲートと一体化しており、ボディパネルのつなぎ目はサイドの目立たない場所に配置されることでクーペのような美しさが演出されています。

 

 

■居心地がよい機能的で上質なインテリア


 

 

インテリア(内装)はシンプルで使いやすく、居心地の良い上質な空間が演出されています。

 

インパネはドライバーと乗員を包み込むような緩やかな曲線で構成されたダッシュボードに、機能的に配置されたスイッチ類、洗練されたデコラティブパネル、上品なマテリアルを感じさせる加飾パネルが採用されています。

 

最新のインフォテインメントが楽しめるMMIナビゲーションやBOSEサラウンドサウンドシステムもオプションで用意され、快適なドライブを楽しむことができます。

 

またSラインパッケージを選択すると、Sラインロゴがあしらわれたスポーツシートとドアシルトリム、Sラインエンブレム付属のパドルシフト付き3本スポークマルチファンクションスポーツステアリングなどが装備され、いっそうスポーティな空間を演出します。

 

リアシートは6:4の分割可倒式で、通常状態で460L、シートを倒すと最大で1,365Lの荷室容量を確保することができます。

 

ボディカラーは標準でコルティナホワイト、オプションとしてグレイシアホワイトメタリック、フロレットシルバーメタリック、モンスーングレーメタリック、ミストブラックメタリック、ミサノレッドパールエフェクトが用意され、スペシャルボディカラーをオーダーすることも可能です。

 

 

■シンプルなグレード構成と2つのパワートレイン


 

 

初代Q3(RSモデルを除く)に用意されているパワートレインは2種類あります。

 

一つは1.4L 直4直噴ガソリンターボで、最高出力は110kW(150PS)/5,000rpm〜6,000rpm、最大トルクは250Nm(25.5kgm)/1,500〜3,500rpm、トランスミッションは6速デュアルクラッチ式トランスミッションで駆動方式はFF、JC08モード燃費は17.4km/Lというスペックです。

 

このパワートレインを搭載しているグレードは1.4 TFSIと1.4 TFSIスポーツとなります。

 

もう一つは2.0L 直4直噴ガソリンターボで、最高出力は132kW(180PS)/4,000〜6,200rpm、最大トルクは320Nm(32.6kgm)/1,400〜3,900rpm、トランスミッションは7速デュアルクラッチ式トランスミッションで電子制御4WDシステム クワトロを搭載したフルタイム式四輪駆動で、JC08モード燃費は15.0km/Lというスペックです。

 

このパワートレインを搭載しているグレードは、2.0 TFSIクワトロ180PSとなります。

 

 

■最新モデルと比較するとやや寂しい?安全装備はほとんどオプション設定


 

 

初代Q3の安全性能ですが、アシスタンスパッケージというセットオプションとして次のような安全装備が用意されています。

 

・アウディ サイドアシスト:時速約30km/h以上でレーダーセンサーによって車両の左右・後方の近接車両をモニターし、該当するエクステリアミラーのLED表示を使って警告します。

 

・アウディアクティブレーンアシスト:時速約65km/h以上でセンサーによって走行区分線を認識し、車両が逸脱しないように緩やかにステアリングをアシストします。

 

・ハイビームアシスト:交通状況に合わせ、ハイビームのオン/オフをアシストします。

 

その他アウディパーキングシステム、ヒルディセントアシスト、ヒルホールドアシストなどがタイプ別に設定されています。

 

やはり最新モデルと比較すると一世代前という装備内容になりますね。

 

日本はもとより世界的にも人気の高いコンパクトクロスオーバーSUVですが、アウディQ3はオンロード主体のアウディらしさが溢れるモデルとなっています。

 

軽快なFFモデルは都市部での使いやすさや経済性を重視する方、クワトロモデルは様々な路面状況での安定したスポーツドライビングやラフロードでの走破性を求める方におすすめです。

 

 

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